神戸新聞杯で重賞2勝目を挙げたサトノグランツ(ユーザー提供:おうどんさん)

写真拡大

 京都11Rの菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)は友道厩舎のサトノグランツ(牡3、栗東・友道康夫厩舎)を軸に据える。

 下馬評では皐月賞と日本ダービーでワンツーしたソールオリエンスとタスティエーラが一歩リード。しかし、2頭ともに関西圏への輸送は初めて。さらに前者は7枠14番とあって終始外を回らされる可能性がある。重箱の隅をつつけば、横山武史騎手が京都芝で未勝利というのも気にならないわけではない。一方のタスティエーラは日本ダービー以来の実戦となる点がどうか。名門・堀厩舎だけにあっさりクリアする可能性も十分にあるが、何といっても3000mの長丁場。休み明けが堪えるシーンがあっても不思議ない。

 その点、穴が少ないのがサトノグランツだ。日本ダービーでは11着に大敗したが、上がり3Fはメンバー中2位タイの33秒1。タスティエーラやソールオリエンスを上回っていたので、着順ほど悪い内容ではなかった。

 そして何より評価したいのが前走の神戸新聞杯だ。促しながらの追走、かつ勝負所での反応はひと息だったが、その分、最後まで渋太く脚を使って差し切り。他馬がバテたところでグイっと伸びた走りは、いかにも距離が延びて良さそうな印象を受けた。管理するのは、長距離馬を育てることに関しては、とりわけ秀でている友道厩舎。人気2頭に対し、3000mへの適性で上回っていることは間違いない。

 鞍上は先週の秋華賞でリバティアイランドを3冠に導き、勢いに乗っている川田将雅騎手。春の悔しさを晴らす戴冠劇を期待したい。