Microsoftの開発するWindowsでは、ライバル企業のソフトウェアやサービスからMicrosoft製のものへ移行することを促すポップアップがたびたび表示されてきました。新たに、デスクトップ上に「Chromeの既定の検索エンジンをMicrosoft Bingに切り替えましょう」というポップアップメッセージが表示されるようになっています。GIGAZINEの編集部で使用しているPCでポップアップが表示されたため調べたところ、複数のユーザーが同様のポップアップについて報告していることが確認できました。

問題のポップアップが以下。



ポップアップには「Chrome で既定の検索エンジンを Microsoft Bing に切り替えます。」と表示されており、Bingに切り替えることの利点として「検索時に Microsoft Rewards ポイントを獲得する」「AI 搭載の検索エンジン、新しい Bing をお試しください」「Bing Service をインストールして検索エクスペリエンスを向上させる」の3点が挙げられています。なお、「はい」をクリックすると、Microsoftのサービス規約およびプライバシーポリシーに同意したこととなり、Chromeの検索エンジンがBingに切り替わります。

Microsoft Rewardsは、Microsoftアカウントユーザー向けにMicrosoftが提供しているポイントプログラム。Microsoftの開発しているBingやEdgeを利用することでポイントが貯まっていき、貯まったポイントで非営利団体に現金寄付を行ったり、ギフトカードに変換したりすることが可能。つまり、MicrosoftはポイントでBingの利用へ誘導しているわけです。

調べてみると、複数のインターネットユーザーが同じポップアップに悩まされているようでした。











ポップアップは「BGAUpsell.EXE」という実行ファイルが表示している模様。





Firefoxを既定のブラウザにしたWindows 10でも同様のポップアップが表示されるという報告もありました。



通知の内容が微妙に異なるポップアップもある模様。こちらのポップアップ通知では「Chrome で登場: AI 搭載のBingとチャット」と表示され、Microsoft Rewardsのポイントが獲得できることは記されていません。ただし、基本的な役割は同じで「Chromeユーザーの検索エンジンをBingに変更すること」です。





また、PC Watchの若杉編集長によると、Bing AIを使えるMicrosoftの公式拡張機能をインストールすると、拡張機能によりChromeの検索エンジンが強制的にBingに変更されてしまった模様。「元に戻す」ボタンをクリックしても、「ちょっと待ってください - 元に戻さないでください」と表示され、Bingの利用を継続するよう懇願してくるようです。





「ニッチなPCゲーマーの環境構築Z」というブログによると、ポップアップ通知に従ってChromeの検索エンジンをBingに切り替えると、「Microsoft Bing Search エンジン」という拡張機能がインストールされ、この機能を有効にするとデフォルトの検索エンジンがBingに切り替わる模様。Bingに切り替わった後、検索を行うと若杉編集長が投稿していたスクリーンショットと同じ通知が表示されるそうです。

WindowsにBingの広告が表示されるように。Chromeの検索をBingに変更するよう促される | ニッチなPCゲーマーの環境構築Z

https://www.nichepcgamer.com/archives/windows-bing-ad.html