究極のとろとろ「とうめし」レシピ。豆腐屋直伝、たった一丁で簡単にごちそう完成
たった一丁で簡単。豆腐専門店直伝のとうめしレシピ
豆腐はいつでもどこでも手に入る身近な食材。世の中には数多くの豆腐レシピが存在しますが、なかなか主役になりにくいイメージがありませんか?
いいえ、そんなことはありません。肉や魚と同様にごはんがもりもり進む豆腐料理「とうめし」があります。
そんなとうめしをおいしく作る方法を知るべく、2021年に東京の恵比寿にオープンした豆腐専門店「豆富食堂」の料理長にレシピを教えてもらいました。おいしく作るためポイントと秘伝の配合タレの作り方は必見!
とうめしをおいしく作るためのポイント
ポイント1:絹ごし豆腐を使う
「お店の味に近づけるには、絹ごしを使いましょう。豆富食堂でも、なめらかな食感を重視しており、絹を使っています」
ポイント2:火加減は極弱火
「茶色く味を染み込ませるためにコトコト煮込みますが、煮崩れしやすいのが難点。成功させるためには、煮込む際の火加減を極弱火で保温ぐらいにするのが理想的です」
ポイント3:旨み食材を加える
「出汁やしょうゆ、みりんなどの基本調味料だけでも作れますが、より深みのある風味に仕上げるために、旨みの濃い食材を加えます。本レシピの材料では、さつま揚げ、牡蠣しょうゆ、牛脂がそれにあたります。
牡蠣しょうゆは最近スーパーでも販売されている商品ですし、手に入りやすい食材ばかりなので必ず加えてほしいですね」
ポイント4:ごはんは硬めに炊く
「とうめしは、シンプルに豆腐とごはんを楽しむひと品。豆腐のなめらかさと米粒の食感のコントラストをハッキリさせるためにも、ごはんは硬めに炊くようにしましょう。タレをかけたときに、ベチャッとなりにくくなります」
材料(1人前)
調理時間:30分
・絹ごし豆腐……1丁
・米……1合
〈タレ〉
a. さつま揚げ……1枚
a. しょうがスライス……5g
a. 牛脂……5g
a. かつお出汁……300cc
a. みりん……87cc
a. 酒……50cc
a. 丸大豆しょうゆ……大さじ2杯強
a. 牡蠣しょうゆ……大さじ1杯強
a. 砂糖……小さじ1杯強
〈トッピング〉
・揚げ玉……適量
・山椒……少々
作り方
1. 豆腐を水切りする
豆腐の封を開け、余分な取り除いてから水切りします。トレーやバットなどの平らな容器にキッチンペーパーを敷き、豆腐をそっとのせます。キッチンペーパーは数枚重ね、そのまま30分置きます。
同時に炊飯器のスイッチオン、ごはんは通常よりも水を少なめにして硬めに炊きます。
2. タレを合わせる
水切りをしている間に、鍋に(a)を入れていきます。
小鍋で充分ですが、豆腐が入ると倍量になるため、ある程度余裕のあるサイズにしましょう。ちなみにストウブ鍋16cmを使ったところ、ジャストサイズでした。
3. 豆腐を煮る
30分経ち、豆腐の水切りができたら、いよいよ煮ていきます。豆腐の取り扱いに気を付け、そっとやさしく鍋に入れます。
豆腐を入れたら保温くらいの極弱火にかけ、じっくり30分、味が染み込むまで煮込みます。時間が経ち、豆腐が茶色く色づいたら火を止めます。
4. 硬めに炊いたごはんにのせる
硬めに炊いたごはんを茶碗によそい、豆腐をのせます。ここからが最大のキーポイント!豆腐を崩さないよう鍋から取り出します。
両手にターナーを持ち、ひとつは豆腐の底をすくうようにし、もうひとつは豆腐にそえて支えるようにすると上手にできます。
5. 仕上げのトッピングをする
最後に、お好みで揚げ玉と山椒をトッピングして完成。取り出すときに多少崩れても、このトッピングで隠すこともできます。
味を足す役割だけでなく、見た目も綺麗に仕上げてくれます。
さらにおいしく仕上げるコツ
30分煮込んだあとは、そのまま食べても良いですが、ここでさらにおいしく仕上げるコツがあります!
火を消したら、そのまま30分置くだけ。よりタレが染み込み、味が定着します。時間がある場合は、お試しください。
豆腐なのに主役の貫禄。簡単にごちそうの完成
よく味の染みた豆腐はとろとろでほどよい食感。かつお出汁、さつま揚げ、牛脂……と魚系と動物系の旨みがミックスされており、コクがあります。甘さは控えめでサラッといただけるのに、滋味深いですね。
なにより豆腐がまるまる1丁のった姿は迫力があり、食卓の主役らしさが醸し出されています。豆腐を使って、まさかこんなに食べごたえのある料理ができるとは……。
調味料の数は少し多いけれど、実際に作ってみると手順は簡単なのもうれしいポイントです。手の凝ったことはしたくないけれど、いつもと違う献立にしたいというときに役立つはずですよ。
とうめしをおいしく作るためのポイント
絹ごし豆腐を使う
火加減は極弱火
旨み食材を加える
ごはんは硬めに炊く
取材協力
店舗名:豆富食堂
電話番号:03-6455-2516
最寄駅:JR「恵比寿」駅 徒歩5分日比谷線「恵比寿」駅 徒歩5分
郵便番号:150-0021
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-3-1
市区町村:渋谷区
町域:恵比寿西1-3-1
営業時間:17:00-23:00
取材・文/有竹亜季