台湾南部地震  行方不明だった倒壊ビル近隣に住む女性、遺体で見つかる

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(台南 19日 中央社)台湾南部地震の発生後に行方が分からなくなっていた女性の遺体が18日、地震で倒壊した台南市内のマンションの地下室で発見された。女性は倒壊マンションの近隣住民。当初は倒壊現場の救助対象者とされていたが、地震発生時に現場にいたか確認できなかったため、同市政府は家族の同意を得て女性を失踪者に切り替え、警察に捜索を要請していた。

同市政府警察局によると、女性は32歳。倒壊マンションの近くで父親と暮らしていたが、マンション1階の柱付近で多くの時間を過ごしており、一夜を明かすことも度々あったという。

警察は連日にわたり、マンション周辺の監視カメラの映像を分析。女性が当日倒壊現場にいた可能性が高いと判断し、18日午後5時から女性がいたと思われる場所での捜索を再開。重機を使用して地面を掘り進めたところ、約40分後に地下2.6メートルで遺体が発見された。遺体の服装は監視カメラに映っていたものと同じだが、DNA型鑑定で本人かどうか最終確認するとしている。

同市政府工務局は、当初捜索した際に遺体が見つからなかったのは、倒壊した建物に押しつぶされ、地面に埋もれたためではないかとみている。

マンション倒壊による死者は115人になった。今回の地震全体での死者は117人。

(楊思瑞/編集:名切千絵)