21日のリーガエスパニョーラ第29節、ビジャレアル対レアル・マドリーの一戦は、試合から一夜明けても尾を引いた。ジョゼ・モウリーニョ監督率いるレアルは、2試合連続で1−1のドローに終わり、バルセロナとの勝ち点差は3日間で10から6まで縮まっている。

レアルはまたもフリーキックから失点し、我を見失った。審判への抗議でルイ・ファリア(アシスタント)、モウリーニョ監督、MFメスト・エジルが、2度の警告でDFセルヒオ・ラモスが退場となっている。

試合後、FWクリスティアーノ・ロナウドはテレビカメラの前で「彼らは奪うことしか知らない」と繰り返した。もっとひどいのは、DFペペだ。主審に対して「盗みだ! 娼婦の息子め」と発言。パラダス・ロメロ主審はこれを報告書に記載した。出場停止処分が科されることは容易に想像できる。

モウリーニョ監督とアイトール・カランカ助監督は、試合後の記者会見に姿を見せなかった。だが彼らは、おひざ元のメディアからも、“サポート”を得られていない。

『アス』は、「ロメロのせいではない」として、「(イケル・)カシージャスのミスでマドリーは自制心を失う」と批判。失点後のレアルは「破滅的なリアクション」だったと断じた。

『マルカ』は「スキャンダル!」との見出しを打ったが、試合の分析では「リーダーが我を見失う」とし、「失点後にマドリーは冷静に反撃できず、モウリーニョを筆頭に自滅」と批判している。モウリーニョ監督の採点は、3点満点中の1点。判定分析では、DFアルバロ・アルベロアのファウルによる2つのPKがあったはずだとも報じた。

一般紙の『パイース』と『ムンド』は、前者が「モウリーニョがマドリーをヒステリックに」、後者が「リーダーがナーバスに」と似たような見出しだった。

ナーバスになり、暴言が飛んで、バルセロナは近づいてきた。『アス』が一面で見出しにしたように、閉幕まで9試合となったリーガは、ますますアツくなっていくだろう。