チェフ、ムアンバへの処置の早さを喜ぶ「僕の時よりも改善された」

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 チェルシーの守護神ペトル・チェフは、自身の大けがによりピッチでのメディカルの改善がなされていなければ、ボルトンMFファブリス・ムアンバはすでに亡くなっていたかもしれないと語っている。『ESPN』が伝えた。

 ムアンバは17日、トッテナムとのFA杯で前半41分にピッチに倒れて、病院に搬送された。現在も危険な状況ではあるものの、自発呼吸ができるようになり、質問にも応えるなど回復の兆しも見せている。

 ピッチでのムアンバへの対応は迅速なものだった。これは、チェフの負った大けがが教訓となっている。

 チェフは2006年、レディング戦で相手MFステファン・フントと激しく激突。頭蓋骨陥没骨折という、選手生命を左右する大けがを負った。しかも、その負傷の際、対処にかなりの時間を擁した。当時チェルシーで指揮官を務めていたジョゼ・モウリーニョは、チェフの病院への搬送が遅れたことを非難。チェルシーも公式でプレミアリーグとFA(イングランドサッカー協会)に抗議した。FAは2007年からメディカルのルールを変更。スタジアムに救急車を待機させておくこと、クラブはドクターを毎試合連れてくることなどが新たに取り決められた。

 チェフは、自身の経験を振り返りながら、次のようなコメントを残した。

「人々は、僕が這ってピッチから出るのを見ていた。ストレッチャーで運ばれるまで、かなりの時間がかかったよ。ドレッシングルームでも救急車の到着を待たされたんだ」

「僕は、少なくともムアンバのケースにおいて、自分の時と比べて全ての医療体制が改善されていたことをうれしく思う。ピッチ内外の装備が整っていたからこそ、ムアンバは一命を取りとめることができている。これは重要な変化だ」

「時々、ほんの数秒が人の人生やすべてのキャリアを狂わせてしまうことがある。僕が負傷した時から状況は改善された。医療の設備とルールは本当に良くなったよ」