言われてみればバイアグラっぽい顔です!

日本代表が自国開催以外でのワールドカップ初勝利をあげてから早三日。いまだその興奮は冷めることがありません。口を開けば日本代表の話。新聞・テレビでもひんぱんに代表の話題が取り上げられ、それを貪るように鑑賞。ヨソの試合を見ていても「これなら日本にもチャンスあり」「準々決勝で当たりたいな…」「選手貸しましょうか?」などと考えてしまう始末。熱い想いがビンビンと漲っているのです。

そんな興奮の立役者は、何と言っても本田△。

オシム前監督は勝利の直後に、「新聞の1面がすべて本田だったら日本は危ない」と語りました。全員でつかんだ勝利であるにもかかわらず、本田だけが英雄に祭り上げられてしまうことを警戒でもしたのでしょうか。あるいは俗に言う「スターシステム」が本田△に与える影響を心配したのかもしれません。しかし、スターにはスターの器があります。「日本勝った」ではなく「本田決めた」と書きたくなるスター性が、あの男にはあります。試合での貢献度を考えれば「松井」「長友」あるいは「岡田」などの文字が見出しとなってもオカシクないのですが、やはり「本田」だろうと思ってしまう感覚。オーラがある、画になる、何か持っている、そういう存在だと思うのです。

メディアが一斉に選手を採り上げると、「スターシステム」などと言って嫌悪感を示す人もいます。天狗になり、潰れていく選手もいます。しかしそれは、単に「器じゃなかった」というだけのこと。本物のスターはそんなことで潰れたりはしないのです。エンターテインメントの世界で活躍する以上、騒がれたり持ち上げられたり落とされたりするのは当たり前。日本だけがそうなのではなく、全世界どこも似たようなものでしょう。誰にも騒がれずヒッソリやりたいなら、山の中で孤独な球蹴りでもしていればいいのです。

眩しいフラッシュを浴びせられても、自分を見失わずに歩んでいけるかどうか、これはスター選手に欠かせない素養のひとつ。メディアの喧騒も「スターを生み出すシステム」ではなく、「本物のスターかどうかを判別するシステム」だと思うのです。どうでもいい話までワイドショーで取り上げられ、ムダ話での発言を新聞の1面にされる。ときに不快な想いもするでしょう。しかし、この試練を乗り越えてこそスター。本田△には中田英寿さんに続く、日本サッカー界のスターになってほしい。メディアもそう思えばこそ、1面にも採り上げ、特集番組も制作するのではないでしょうか。

全身の血液を熱くするような活躍。いつまでも冷めない興奮。世間は大騒ぎしても自分を見失わず、真っ直ぐ凜と立つ。本田△にはそんな立派な男になってもらいたいものです。

そう、バイアグラ使用後の股間のような男に…。

ということで、本田△の新しいあだ名「日本のバイアグラ」などについて、15日・16日のスポーツ紙1面からチェックしていきましょう。




◆オシムさん!日本のスポーツ紙はまともに機能していましたよ!


日本勝利の翌日は、とりあえずスポーツ紙を買い漁るのが通例。15日付けのスポーツ紙は当然全紙サッカー日本代表が1面だろうと思っていました。オシム氏に何を言われようが「本田」と書くに決まっているだろうと思っていました。「本田」と書かない新聞が売れるわけないだろうと。しかし、そんな利益優先主義の中にも、キラリと光る「魂」をこめた新聞もあったのです。

<15日付けのスポーツ各紙の1面>

スポニチ:「やったぞ日本!! 本田1勝弾」

ニッカン:「日本勝った 本田弾」

スポーツ報知:「日本勝った 本田決めた」

サンスポ:「勝った! しびれた! 本田V弾」

東京中日:「歴史的海外W杯初勝利 本田V弾」

デイリー:「下柳結婚 本田弾 勝った」

魂こめすぎだろwwww意味わかんねぇのがひとつあるwwww

下柳の結婚相手に本田が何かを打ち込んだみたいに見えるwww

全紙が日本代表を1面にすえ、オシム氏の不安が的中…かと思いました。しかしオシムさん、安心してください。日本のメディアにはまだまだ多様性がありました。阪神機関紙としておなじみのデイリースポーツは、こんな歴史的な1日でもギリギリの阪神情報を提供。1面の1行目に「下柳結婚」というどうでもいいニュースをねじりこんできたのです。この結婚のお知らせは、かつて東京中日スポーツが1面で伝えた「茂庭結婚」に匹敵するどうでもよさ。さすがデイリーとしか言いようがありません。



本田を取り巻く興奮がさらに加速したのは翌16日。取り立ててニュースもなかったため、一部をのぞいて、スポーツ各紙はもう1回「本田」で売上増を狙うことを決断。「どうせ1日しか売らないんだから何書いてもいいだろう」という意気込みで、1面を制作してきたのです。

<16日付けのスポーツ各紙の1面>

スポニチ:「日本のバイアグラ オランダ紙警戒!! 本田」

ニッカン:「オランダも!! 本田 信じればできる」

スポーツ報知:「本田インテル」

サンスポ:「メッシよりルーニーより 長友速かった」

東京中日:「オランダ恐れるな日本」

デイリー:「認定光栄 金本ギネス」

ズラリと並んだどうでもいい1面だなwwwwww


オランダ紙がチョロっと書いた「本田は日本のバイアグラ」という記事を堂々1面に持ってきたスポニチ。最新情報は特にないニッカン。「また嘘1面か」としか言いようがない報知。売上ダウン間違いナシの興味がわかない見出しを掲げたサンスポ。逆に、何故長友について書かないのか問いただしたいトーチュウ。そして、一流の阪神機関紙。

特に注目なのは「日本のバイアグラ」という新しい本田△のあだ名を提案したスポニチ。これまで「ゴリ(ゴリラっぽかったので)」「レフティーモンスター(左利きなので)」「成金ゴリラ(ゴリラっぽいヤツが成金ファッションを始めたので)」「本田△(本田さんかっけー)」など、多くのあだ名をつけられてきた本田。そこに「日本のバイアグラ」という仲間が加わったのです。


↓オランダ紙「デ・ペルス」の元記事はコチラ!
Japanse Viagra heet Honda
何を書いているのかはよくわかりませんが、ロクなことを書いていない感じは伝わってきます!


↓言われてみればバイアグラ使用後みたいな立派さを感じる!
本田圭佑−Google画像検索
頭の分け目といい、黒光りする皮膚といい、堂々と立つその姿はまさにバイアグラ!

「最速でも28分かかる」というあたりに驚異の持続力を感じる…。


このようにあだ名がつくのもまたスターの証。あだ名のひとつもないようでは、特徴も何もない選手ということ。たとえ「バイアグラ」であったとしても、世界からその個性を認められたのであれば喜ばしい話です。次戦は「バイアグラ効果で3発」などの1面が生まれるよう、頑張ってもらいたいものですね。



本田△というバイアグラで、この興奮が月末まで持続しますように!

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