今オフのフランス移籍市場の目玉のひとつが、来季リーグ・ドゥ(2部)へ降格するカーンのチーム得点王、スティーブ・サビダン(30)。これまでモナコ、レンヌ、トゥールーズ、パリ・サンジェルマンなどが獲得に意欲を示してきたが、22日付のレキップ紙によると、同日夜にもモナコ入りが正式に決まりそうだ。

 サビダンは98年にプロ入りして2部と3部のクラブを転々としたのち、2006-07年シーズンに当時28歳でようやく1部デビューを飾った遅咲きの選手。2004-05年から当時3部だったヴァランシエンヌに加入し19ゴールをあげて優勝に貢献、2部に上がった翌シーズンも16ゴールをあげてチームを1部昇格に導いた。リーグ・アンでも2年連続で13ゴールをマークし2008-09年シーズンからカーンに移籍(14ゴール)、自身は初の代表入りも果たしたが、チームが下位に沈んだため存在感は薄らいだ。

 代表戦に出場したのは08年11月19日のウルグアイ戦(親善試合)1試合のみだが、その試合では観客を沸かせる華麗なプレーを連発し、“パパンの再来”と称賛を浴びた。その後ドメネク監督から招集を受けていないが、来季の補強に意欲的に取り組むモナコで活躍できれば、W杯出場の可能性もひらく。移籍金は400万ユーロ(約5億3000万円)、契約は3年と報じられている。