2008年5月31日午後、松山市をモザンビークのゲブザ大統領が訪問した。
松山市のNPO法人が、モザンビークへ放置自転車を整備して届けていることへ謝意を表すためだ。


モザンビークでは現地NGOが、自転車を銃と交換する”銃鍬プロジェクト”を進めている。
それを支援しようと、松山市の特定非営利活動法人(NPO法人)「えひめグローバルネットワーク」が松山市の商店街に放置され、撤去された自転車を提供してきた。
自転車は内戦の影響で一般家庭に残っている銃と交換する。市民は武器の代わりに交通手段を手に入れる仕組みで、銃は現地の芸術家の手でアート作品に作りかえらるのだ。
自転車提供は2000年からはじまり、これまでに500台の自転車を送ったという。

ゲブザ大統領はアフリカ開発会議出席のために来日中で、自転車がつないだ縁で松山市を訪問したというわけだ。
31日ホテルで開かれたパーティーで大統領は
「われわれは内戦に苦しんできた。日本人の心のこもった自転車は、ただの輸送手段ではない。平和を築こうとするわれわれに勇気を与えてくれる」
と話した。

「えひめグローバルネットワーク」は通称「わくわく」ともいい、
サイトでの紹介によると
”Think Globally! Act Locally! Change Personally!
(地球規模で考え、地域で行動し、自ら変わっていくこと)
をモットーに海外支援事業やフェアトレードの促進、異文化理解講座、各種セミナ ー・イベントの開催などを行う、愛媛県松山市の市民団体”というものだ。
自転車を送るプロジェクトをはじめた経緯については次のように説明されている。
”モザンビークで約30年間続いた内戦は、それが終わった今でも、銃をはじめとする各種の武器が一般の人達の手に残されている、という問題を残しました。その問題を解決すべく、現地のNGOが銃器を自転車などの生活物資と交換する活動(銃鍬プロジェクト)を始めたのです。そこで、現在えひめグローバルネットワークでは、その活動を支援すべく、交換物資として自転車などをモザンビークへ送る支援プロジェクトを行っています。 ”

愛媛県松山市から地球規模での支援がされていることが頼もしい。

参考サイト
http://www.egn.or.jp/moz/moz_top.html

(編集部:TAKESHI)