出場拒否に端を発した“エトー問題”もようやく収束の方向へ (C)B.O.S.

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 サミュエル・エトーがラシン戦で出場を拒否したことから端を発した一連の騒動。ライカールト監督がエトーの出場拒否を試合後の記者会見で暴露し、ロナウジーニョは「何よりもチームのことを考えるべき」とエトーを公に批判。エトーが月曜日のチーム練習を欠席したことで騒ぎはさらに大きくなり、火曜日、ついにはエトーの“爆弾発言”まで飛び出し、バルセロナに緊張が走っている。

 エトーの“爆弾発言”から一夜明けた14日、エトーはチーム練習に姿を見せるのか、ライカールト監督はエトーをチームから遠ざけるのか、ロナウジーニョとは違う練習をさせるのか、など大きな注目が集まる中、渦中のエトーとロナウジーニョはラ・マシアに現れた。ロッカールームで話し合いを行った後、メンバーらは30分遅れで練習を開始。ウォームアップ後、エトーはグループに加わり、ライカールト監督指揮の下、様々なメニューをこなした。

 注目を集めるエトーとロナウジーニョだが、この練習中にエトーとロナウジーニョが和解を示す光景が見られた。この2人の和解を扇動したのはチアゴ・モッタだ。エトーとロナウジーニョとは仲も良く、チーム内では他の誰よりもこの2人を良く知るモッタが仲直りの仲裁役を買ってでた。彼はロナウジーニョにエトーの側に来るよう即し、2人は笑顔で抱擁を交わした。これでラ・マシア内にあった緊迫した空気は一気に解け、チーム内に落ち着いた雰囲気をもたらしたのは確か。事態は元の鞘に収まり、バルサは再びフットボールに集中できる状態を取り戻したと言える。

 チームが一つにまとまり、同じ方向を見つめ戦っていかなければならない大切なこの時期に起きた“エトー問題”の行方はライカールト監督とベギリスタインTDに一任されており、同日にも話し合いが行われるが、とりあえずチーム内ではこの問題もケリがついたと言えるのかもしれない。

(スペイン通信)