バレーボールの元女子日本代表前主将の竹下佳江(38)が、リオ五輪に備えるサオリンこと木村沙織(29)を震え上がらせた。これは女子バレー全日本の“覇権争い”なのかもしれない。
 「竹下が新設チームの監督に就任したのは今年6月。7月の天皇杯・皇后杯は惨敗でしたが、これからのチームなので結果は仕方ないでしょう。ただ、竹下が監督を務めるということで注目度は高い」(取材記者)

 竹下が監督になった『ヴィクトリーナ姫路』は今年3月に結成した新興チーム。Vリーグのトップから数えて、三部に当たるリーグで来年から戦うことになる。運営母体企業が約2年掛けて口説き落としたそうだが、竹下を知る者にとって“都落ち”の感は否めない。
 「ロンドン五輪を戦った竹下は、その翌年に現役引退を発表しましたが、当時は『指導者には興味がない』と話していました。都落ち? とんでもない。今後、竹下が全日本を指揮する可能性だって出てきましたよ」(専門誌記者)

 まず、「姫路」に拠点を置くチームというのが大きい。全日本女子・眞鍋政義監督は姫路市の出身で、その関係から近年の代表チームは同市で合宿や紅白試合を行ってきた。今後、竹下のチームが練習相手として絡んでいく可能性は高い。
 「竹下は昨年5月に長男を出産したばかり。夫の江草仁貴投手は広島カープ所属で、当面は広島・姫路の二重生活となり、ベビーシッターをお願いしながらの指導となります」(同)

 東京五輪は「ママさん選手」のサポートも課題に挙げている。海外では試合会場に子どもを連れてきて、ベビーシッターに預けて試合に臨むといった光景も見られ、日本はこの分野での遅れを解消したいとしている。竹下がチームを軌道に乗せた場合、主婦、母親、そして働く女性の好例となり、東京五輪にも強い発言力を持つことになる。となれば、指導者としての全日本帰還論も加速していく。
 「現全日本主将の木村は、前任の竹下とは真逆な方法でチームをまとめました。自分に厳しい竹下は、よくも悪くも近寄りがたい雰囲気がありましたが、木村は後輩たちに話し掛け、上下関係を超えた協調性のあるチームを作りました」(TV局スタッフ)

 竹下の下にいた木村はその息苦しさに反発し、後輩たちに自ら歩み寄っていったという。仏の木村VS鬼の竹下の今後や如何に。