JR東によると目立った混乱はなし(画像はイメージ)

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2016年3月15日に発生したJR高崎線の運行トラブルをうけ、振り替え輸送に区間限定で上越新幹線が使われている。

新幹線での振り替え輸送は珍しく、利用者は「20年以上高崎線乗ってるけど初めて」とネット上に驚きの声を寄せている。

特急料金なしで高崎-大宮を30分以内

15日午前4時ごろ、高崎線の籠原駅(埼玉県熊谷市)構内で送電設備から出火するトラブルが発生。この影響で本庄-熊谷間、大宮-東京間の上下線、並走する湘南新宿ライン上下線で現在運転を見合わせている。

振り替え輸送には、本庄-熊谷間を走るバスだけでなく、上越新幹線も使われた。同日午前6時10分から大宮-高崎間の上り路線で始まり、その後、該当区間の上下線に拡大。大宮駅をはじめ新幹線停車駅で配布される「新幹線振替乗車票」を使うと、特急券(自由席1840円、指定席2360円)なしで新幹線に乗車できる。なお、振り替え輸送の利用者は自由席にしか乗れない。

距離にしておよそ75キロ。在来線を使えば1時間20分ほどかかるところを、25〜30分で移動できる計算だ。

ツイッター上には、そんな状況に出くわした利用者から

「20年以上高崎線乗ってるけど初めて貰った」
「初めてなんですけど」

との声が寄せられている。ツイッターを見る限り、新幹線を使って通勤・通学した、との報告も多い。JR東日本高崎支社によると、今のところ目立った混乱は報告されていないという。

実は、高崎線内の「新幹線輸送」は過去の運行トラブルでも実施されている。14年9月5日午後、埼玉県鴻巣市内の高崎線内でトラックが電柱と衝突する事故が発生し、上野駅から高崎駅の上下線で一時運転を見合わせた。その時も今回と同じ区間を、新幹線が振り替え輸送した。

ただ、高崎線内の運行トラブルすべてで、新幹線を使った振り替え輸送が実施されるわけではない。一体、何が「条件」となるのだろうか。高崎支社に尋ねると、「それは分かりません。その時の状況を鑑みて対応しています」とのことだった。

また、高崎支社によると、現在利用期間中の「青春18きっぷ」でも新幹線での振り替え輸送が利用できるという。