家庭用電話はどれだけ減っているの?



一般家庭用の固定電話の加入者数がどんどん減っていると聞きます。昔は一人暮らしでも固定電話を引いていたりしましたが、最近では携帯電話があるのでほとんどの人は必要としないそうです。では、以前と比べて一般家庭用の固定電話の数はどれぐらい減っているのでしょうか?



 調査してみました。



今回、固定電話の加入者数の増減を調べるにあたりコンタクトをとったのは総務省です。総務省は『情報通信白書』という日本国内の情報通信の現況などを調査したものを作成しています。



総務省情報通信政策課に問い合わせて調査したところ、家庭用の固定電話の加入者数は、



1995年 6,028万人(加入電話5,994万人、ISDN34万人)

1996年 6,264万人(加入電話6,153万人、ISDN111万人)

1997年 6,285万人(加入電話6,045万人、ISDN240万人)

1998年 6,263万人(加入電話5,856万人、ISDN407万人)

1999年 6,223万人(加入電話5,555万人、ISDN668万人)

2000年 6,196万人(加入電話5,226万人、ISDN970万人)

2001年 6,133万人(加入電話5,100万人、ISDN1,033万人)

2002年 6,077万人(加入電話5,116万人、ISDN961万人)

2003年 6,022万人(加入電話5,159万人、ISDN863万人)

2004年 5,961万人(加入電話5,163万人、ISDN798万人)

2005年 5,805万人(加入電話5,056万人、ISDN749万人)

2006年 5,517万人(加入電話4,817万人、ISDN700万人)

2007年 5,123万人(加入電話4,478万人、ISDN645万人)

2008年 4,732万人(加入電話4,139万人、ISDN593万人)

2009年 4,334万人(加入電話3,792万人、ISDN542万人)

2010年 3,957万人(加入電話3,454万人、ISDN503万人)

2011年 3,595万人(加入電話3,132万人、ISDN463万人)

※総務省(電気通信サービス加入契約者数の推移の状況)



となっており、加入電話は1996年を、ISDNは2001年をピークに右肩下がりとなっています。昨年2011年の時点では加入電話3,132万人と、ピーク時のほぼ半分の数字になっています。



こういった固定電話の減少の理由は、やはり携帯電話の普及が大きな原因と言われています。総務省によると、2011年末には携帯電話の契約数が1億2,986万8,000件になったとのことで、これは日本の人口を超える数です。



ただでさえ「携帯があれば固定電話がいらない」と言われているにもかかわらず、「2台持ち」が増えてきたことによりさらに拍車がかかったと言えるでしょう。



また、インターネットで利用されるパケット通信を使った電話サービスの「IP電話」の増加も加入電話の減少に影響を与えているようです。



「黒電話」はさすがに古すぎますが、有線式の加入電話がどんどん減ってしまうのは筆者のような昭和生まれにとってはなんとなく寂しいもの。これも「時代の流れ」なんでしょうね。



(貫井康徳@dcp)