●テラウチマサト氏のトークショー
トークショーでは、「タヒチ 海と陸、昼と夜の間」の作品を撮影した際の裏話が披露された。
まず冒頭で、「今、あなたの見ている夕日は、よその国の朝日です」という言葉を出し、同じものを見ながらそれぞれ違う意見でもそれを認め合うことが大事である点を強調した。

テラウチマサト氏は、何かと何かが融合して新しいものが生まれる面白さを表現しているという。たとえば、
海でもなく陸でもない微妙な間に最高のエンターテイメントである「ブルーラグーン」があり、夜から朝へ変わる微妙な時間帯に面白さがあると、今回の写真展の「タヒチ 海と陸、昼と夜の間」というタイトルを付けた理由を語った。

トークショーでは、サプライズとしてタヒチのホテルなどでよく登場するバナナケーキを再現したものを全員に配った。このバナナケーキはテラウチマサト氏と親交があるパテシェの小山 進氏がタヒチで食べた味を元に作り上げたもので、タヒチのものとは異なるが、非常に美味しいケーキに仕上がっているという。実際に食べた人から「美味しい」という言葉が自然と発せられた。
写真4 展示会場の写真を自ら語る、テラウチマサト氏写真5 パテシェによるバナナケーキ

トークショーで披露されたスライドショーでは、撮影時の裏話とともに展示会場に隠された趣向についての話があった。香りを発生する装置により、ココナッツやバニラの香りが漂っているゾーンがあるという。その場に立ち止まって作品を眺めていると、どこからともなくティアラの香りを感じられる場所もあるそうだ。

RING CUBEの展示会場では、いくつかの作品は趣向の凝った展示になっており、その作品を見つけ出すことが面白さのひとつとなっている。

ある作品は別の作品の裏側に配置されており、RING CUBEの窓ガラスに反射することで内側から見え、逆に外側では銀座の交差点や向かいのビルからその作品を眺められる。
写真6 テラウチマサト氏の作品がRING CUBEの外側から見られる写真7 銀座四丁目の交差点から見た、RING CUBE


●テラウチマサト展「タヒチ 海と陸、昼と夜の間」
開催日時:2009年2月4日(水)〜3月1日(日)
写真8 テラウチマサト氏の写真展の様子写真9 テラウチマサト氏の写真展の様子


●「Kマウント一眼レフ」を展示
特設コーナーでは、日本のカメラブームのきっかけとなった「リコーフレックス」特設展示に続き、"サンキュッパ"の「XR500」、世界初のソーラーバッテリー搭載の「XR-S」、TVモードなど16のモードを搭載した「XR-P」、世界初のスプロケットレス式供装機構を搭載した「XR-X」など、話題となったリコーKマウント一眼レフカメラの特設展示を行っている。4月末まで開催予定。
写真10 リコー「XR500」の実機写真11 リコーの歴代の名機たち


●実験ラボで小説をテーマに写真集を制作
様々な試みにより写真やカメラの可能性を追求する実験ラボ。今回は「舞姫」「走れメロス」「吾輩は猫である」の3小説をテーマに、東京工芸大学の学生たちそれぞれの感性で写真を撮影。

これらの写真は、Webサイト「Photoback」の「BUNKO」メニューを使ってまとめた作品として、実験ラボにて2月4日〜3月1日まで展示。2009年2月25日まで来場者による人気投票を実施。

なお、もっとも得票数の多い作品を作った学生は、9階のミニギャラリースペースにおいて3月に写真展を開催の予定。
写真12 小説をテーマに写真集を制作写真13 写真集の展示ブース


RING CUBE
東京都中央区銀座5-7-2 三愛ドリームセンター(9F受付)地図
RING CUBEの連絡先: 03-3289-1521


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