韓国、「検事の直接捜査」70年ぶり廃止へ…野党「大統領は拒否権の行使を」
与党「共に民主党」が31日、国会本会議で検事の補完捜査権を全面廃止する刑事訴訟法(刑訴法)改正案を処理した。1954年の刑訴法制定以来70年以上続いてきた司法体系が新たな局面を迎えることになった。
この日の採決の結果、刑事訴訟法改正案は在席議員178人のうち賛成175人、反対2人、棄権1人で可決された。郭相彦(クァク・サンオン)民主党議員と李妵硏(イ・ジュヨン)改革新党議員が反対し、李素永(イ・ソヨン)民主党議員は棄権票を投じた。国民の力は採決に参加しなかった。
趙正苾(チョ・ジョンシク)国会議長は前日午後3時57分、国会本会議に刑訴法改正案を上程した。これに対し朱豪英(チュ・ホヨン)国民の力議員は午後4時5分、フィリバスター(無制限討論)の最初の討論者として登壇した。
しかし民主党は24時間が経過した時点の同日午後4時6分、これを強制終了させた。在籍183人のうち183人全員がフィリバスター終了に賛成した。国会法に基づきフィリバスターは24時間が経過すれば在籍(299人)の5分の3(180人)以上の賛成で強制終了することができる。
刑訴法改正案は補完捜査を含む検事の直接捜査を全面禁止し、補完捜査の要求のみを可能にした点が核心だ。警察は1カ月以内に補完捜査を終えなければならず、その結果を検事に通知しなければならない。捜査期間は必要に応じて最大1カ月延長できる。また、捜査過程におけるすべての資料を刑事司法情報システム(KICS)に記録することにした。
補完捜査の要求を実質化するため▼家宅捜索過程の録画▼重大犯罪捜査庁内への補完捜査担当部署の設置などの条項が盛り込まれた。また、適切な補完捜査を期待するのが難しい場合、公訴庁長が他の捜査機関を指定して補完捜査を要求できるようにした。改正案には▼重大な違法捜査を根拠として公訴が提起された場合▼訴追裁量権を著しく逸脱して公訴が提起された場合などを公訴棄却判決の事由として新たに追加した。
これに先立ち民主党は昨年9月26日、検察庁の廃止を骨子とする政府組織法改正案を通過させた。改正された法律に基づき、10月2日に公訴庁と重大犯罪捜査庁(重捜庁)が発足する。公訴庁の検事は公訴の提起と裁判の維持のみを担当し、捜査を行うことはできない。捜査は重捜庁と警察が担当する。
国民の力は同日、李在明(イ・ジェミョン)大統領に再議要求権(拒否権)の行使を求めた。
鄭点植(チョン・ジョムシク)院内代表は同日、国会の院内代表室前で記者団に対し、刑事訴訟法改正案を「李在明脱獄法」と批判し、「もうボールは大統領に渡った」と述べた。憲法上、国会を通過した法律案は政府に渡った後、15日以内に大統領が公布するか、国会に再議を要求しなければならない。
鄭院内代表は「法案に盛り込まれた公訴棄却事由の拡大条項は、誰が見ても裁判が停止している李大統領のための立法だ」とし「今年2月に民主党議員の一部が『公訴取り消し会』を発足させ、公訴取り消しの特検も試みた。あからさまな李大統領の裁判取り消しの試みは今年に入ってすでに3回目」と指摘した。
鄭院内代表は来年6月の曹喜大(チョ・ヒデ)大法院(最高裁)長の任期満了に言及しながら「李大統領は在任中、曹喜大院長の後任と判事22人を任命することができる」とし「自身の司法リスクを除去する法と判事をすべて確保するということだ」と主張した。続いて「この法案が『李在明脱獄法』という誤解を避けたいのであれば、再議要求権を行使してほしい」とし「党としても憲法審判の請求を含め、あらゆる対応策を講じる」と述べた。
![鄭清来(チョン・チョンレ)共に民主党代表候補と鄭成湖(チョン・ソンホ)法務部長官が31日、国会で開かれた7月の臨時国会第3回本会議で対話している。[聯合ニュース]](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/e/4/e448a_204_46cad429_9a64e296.jpg)
