【漫画】本編を読む

疲れた1日の終わりにお家でのんびり漫画三昧。2025年上半期にバズった漫画を紹介する。

執拗に絡んでくる人や説教をしてくる人などによる、顧客からの迷惑行為をカスタマーハラスメント、略して「カスハラ」と言う。単なるクレームはサービスの不満や改善点を伝えるものだが、カスハラは客の個人的な感情によるものだ。今回は、感情のままにスタッフへ暴言を吐く客と、その対応を描いたタジマオオカさん(@pu92yu)の漫画「かすはら物語」を紹介する。

■なぜここまで言われなければならないの

接客中に度を超えた暴言や横柄な態度、無茶な要求をされた経験を持つ販売員のタジマオオカさん。彼女が描く漫画には、「こんなマズそうなもん売れないでしょ」「汚い顔でモノを売るな」「売れるために言ってあげてんだよ。お礼を言いなさい」といった言葉が、しばしば登場する。

初対面の人に、なぜここまで言われなければならないのかと、タジマさんは疑問に感じたそうだ。さらに、一人のスタッフがターゲットになると、ほかのスタッフは知らないふりをしてそっと離れていく。そんなリアルなカスハラを漫画にしようと思った理由をタジマさんに聞いた。

■漫画で伝えたかったこと

「こんなことは自分だけなのか?」という疑問から描いた漫画だったが、同じ経験をした人や、その光景を見たことがある人からのコメントが多く寄せられ、タジマさんは驚いたという。

客から暴言を言われるだけでなく、名前を聞かれたりプライベートなことを尋ねられたりすることもある。「私的なことは言う・言わないの選択権が自身にあるので、プライベートな質問に関しては断りやすいです。ただ、勤務地や名札で個人の特定がある程度できてしまいます」と話し、客に不快な思いをさせないように言葉を選んでおり、返答が難しい質問だと感じているそうだ。

最後に読者へのメッセージとして、「漫画を読んでくださったことに対して、お礼をお伝えしたいです。本当にありがとうございます。そして、少しでも何かを感じていただけたらとてもうれしいです」と語った。

スタッフへのつきまといや長時間のクレーム、暴言、暴行のほか、近年ではSNSを使った誹謗中傷や個人情報拡散でダメージを与える客もいる。タジマさんの漫画「かすはら物語」には、カスハラ客にどのように対応すればよいか、その対策法も描かれている。中には丁寧な言葉で「ありがとう」と一言添えてくれる人もいるが、わずかな時間でも言葉や行動で受けた傷は、簡単には消えない。

取材提供:タジマオオカ(@pu92yu)

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