MFアンドレス・イニエスタが8日に会見を開き、現役引退を表明するとともに指導者の道を歩むことを発表した。

 イニエスタを巡っては今月1日にスペインメディアが現役引退を決断したことを伝え、7日には本人のSNSで引退を示唆する動画が公開された。そして8日、イニエスタは「こんな日が来るとは思っていなかったが、ここ数日の涙はすべて感動、誇りの涙だ。悲しみではない」として引退することを自ら口にした。

 その上で今後については「僕はサッカーから離れることはできない」と伝えながら、指導者になるための道を歩み始めていることを示した。「僕のことを知っている人はわかると思うけど、頑固だよ。ボールを追いかけて走るのではなく、向こう側(テクニカルエリア)から素晴らしい仕事をしたい」とイニエスタ。「90歳までプレーしたかった」と伝えつつ、セカンドキャリアに向けて意気込んだ。

 イニエスタは2002年にバルセロナでトップチームデビューを飾り、16シーズンにわたってプレー。ラ・リーガを9回、UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)を4回制するなど数多くのタイトルを獲得した。スペイン代表ではEUROを2回制したほか、2010年の南アフリカワールドカップでは決勝でゴールを決めて初優勝に大きく貢献した。

 18年7月から23年8月まではヴィッセル神戸に所属し、J1通算114試合21得点を記録。19年と21年はJリーグはベストイレブンに選出された。神戸を退団した後はUAEのエミレーツ・クラブに加入し、そこが現役最後のチームとなった。