「 I want kill you every night!」「Fuck!」…法廷に響いた瑠奈被告の慟哭。7分間の悪夢の記録《札幌・首切り事件》

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2023年7月、札幌・ススキノのラブホテルの一室から首のない男性の遺体が見つかった猟奇殺人事件。殺人や死体損壊の疑いで田村瑠奈被告が逮捕、起訴されたほか、その両親も幇助の疑いで逮捕、起訴されている。瑠奈被告と両親の間は歪んだ親子関係があったことはすでに報じられているが、10月1日、母親・浩子被告の第4回公判で証拠として流された瑠奈被告の肉声は、あまりにも生々しいものだった――。

7分間にまとめられた瑠奈被告の錯乱ぶり

「ううぉぉぉぉ!!!」

法廷で再生されたのは、田村瑠奈被告が絶叫する音声だ。初公判で母親・浩子被告は、瑠奈被告が弄ぶ被害者の首を見て、「この世の地獄がここにある」と述べていたが、この日明らかになった瑠奈被告の慟哭は、「地獄」へ足を踏み込ませないためのサイレンだったのかもしれない。

「前回、コロナ感染で出廷できなかった父親・修被告の証人尋問が行われました。弁護側の証拠として、裁判の冒頭で修被告をののしる瑠奈被告の音声が再生されました。瑠奈被告の声は少し甲高くて、普通の若い女性のものでした」(事件を傍聴したジャーナリスト、以下「」も)

初めて明かされた、瑠奈被告の肉声だった。

精神科医に提出するため修被告がスマートフォンで録音したもので、その長さはなんと6時間以上。法廷には弁護側が抜粋した会話が流された。公開された音声は2020年10月から、被害男性と初めて会った2023年5月28日前後までのもの。

7分ほどの音声の中には、錯乱する瑠奈被告、さらには修被告との緊迫したやりとりの一部始終が録音されていた。

私は復讐する――全員、殺す

2022年10月6日8時50分の音声--。大声で泣き叫ぶ瑠奈被告の声が法廷に響いた。

「Every single night, I want kill you every night」(毎晩、私はお前を殺したい)、「I want kill you every night, I wish,I want, and it.」(私は毎晩お前を殺したい。私はそれを望み、欲している)「Fuckin’you,Fuckin’you」などと英語で繰り返していた。

2023年1月22日午後10時58分の音声――。

「瑠奈被告が『I do revenge.I kill everyone.』(私は復讐する。私は全員殺す)『You kill me. I kill you.Which you choose?』(お前が私を殺す。私がお前を殺す。どっちか選べ)と英語で迫ると修被告は「『I don't kill any.』(私は誰も殺しません)と答えていました。

すると瑠奈被告は『妹を殺して、その責任も取らないくせに、とっととやんなさいよ!とっと売れやそのクソアマを!いつ売るの!?』と今度は日本語で訴えました」

クソアマ、とは浩子被告のことを指すのだろう。瑠奈被告は浩子被告に対し、「熟女系風俗に売り飛ばせばいい」と発言してきた。

修被告が「できない」ことを伝えても、瑠奈被告の錯乱状態は続いた。

家族が歪んだ一因は20年以上前から始まっていた。

後編記事「『天井から滴るみそ汁』『おじさんが悪い』……瑠奈被告の癇癪を咎めなかった、両親が犯した本当に重い罪」では、瑠奈被告の叔父が法廷で語った、一家の異様な様子について詳報します。

「天井から滴るみそ汁」「おじさんが悪い」…瑠奈被告の癇癪を咎めなかった、両親が犯した本当に重い罪《札幌・首切り事件》