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 ◇「Lemino BOXING PHOENIX BATTLE 122」日本ミニマム級王座決定戦 松本流星(帝拳)《TKO7回59秒》森且貴(大橋)(2024年9月25日 東京・後楽園ホール)

 全7試合がミニマム級による興行が行われ、メインの日本ミニマム級王座決定戦では同級2位の松本流星(26=帝拳)が同級1位の森且貴(24=大橋)を7回TKOで下し新王者となった。

 4戦目で初のタイトル挑戦となった松本は巧みなステップでリングを広く使いながら試合を進め、接近戦を仕掛ける森に左右のアッパーを次々とヒット。7回に左フックでダウンを奪うと、再開後も左の強打を浴びせレフェリーが試合をストップ。23年2月のデビュー後、初の日本人対決を制した松本は「KOは狙っていなかったがそれに越したことはない。いろんな角度から出す左を練習してきたので、それを出せたかなと思う」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 日大出身で国体や全日本選手権などアマ4冠だが「五輪階級ではなかった」と全日本を制しても優勝ベルトとは無縁だった。「やるからには獲らないといけないと思っていた。日本タイトルは特別なもの。うれしい」と白い歯を見せ「日本チャンピオン止まりと言われないように頑張りたい」と前を向いた。

 3度目のタイトル挑戦で無念の結果となった森は「(接近戦は)作戦通りだったが、相手が上だった。次はいつ決まるか分からないが危機感を持って毎日過ごしたい」と再出発を誓った。

 セミファイナルの東洋太平洋同級王座決定戦12回戦ではタイトル初挑戦の同級6位の石井武志(大橋)が同級5位ジョン・ケビン・ヒメネス(フィリピン)を3―0判定(115―113、116―112×2)で下し新王者となった。

 「正直12ラウンド戦い抜くつもりでやっていた。勝ったが、興行としてはダメだったかな」と反省しながら、23年9月に判定で敗れた元世界ランカーのリト・ダンテ(フィリピン)戦の反省を生かした。

 赤いベルトを肩にかけ、目を赤くした石井は「まだ実感はないが世界には強い奴がまだまだいる。そいつらを倒して初めて喜べる。勝って次につなげられたので、これから世界の強豪を倒していきたい」と話した。

 日本ユース・ミニマム級タイトルマッチ8回戦では北野武郎(大橋)が宮沢蓮斗(松田)を判定で下した。