札幌市内の山でヒグマ「ナンバー18」捕獲か…市街地への出没繰り返し「市内で最も警戒すべき個体」
札幌市は12日、西区の三角山付近でメスのヒグマ1頭を捕獲し駆除したと発表した。
この夏、自然歩道に出没していた親子グマ3頭の親グマとみられ、2022年に三角山で巣穴調査をしていた男性2人に襲いかかりけがをさせたクマとも同一の可能性があるという。市は「ナンバー18」と名付けて10年から警戒していた。
市によると、12日早朝、西区小別沢の緑地に設置した箱わなに、体長1・4メートル、体重114キロ。推定14〜15歳のメス1頭がかかった。この夏、自然歩道に出没していたクマとみられ、銃器で駆除した。
三角山では、市の委託を受けて巣穴調査をしていた男性2人が22年3月末、巣穴から出てきたクマに襲われけがを負った。このクマは10年、体毛を採取する「ヘアトラップ」で初確認された個体で、通し番号「18」にちなんで「ナンバー18」と呼ばれていた。
ナンバー18について、市は「市街地への出没を繰り返し、三角山で越冬して子育てしていることが確認されており、市内で最も警戒すべき個体」と位置づけていた。市は今回駆除したクマがナンバー18とみており、DNA検査で共通の個体かどうかを確定させる。
一方、市は他の2頭がまだ近くにいる可能性があるとして、「引き続き注意が必要」と呼びかけている。