米ニューヨークで開かれた第79回国連総会で2024年9月10日、パレスチナの代表に割り当てられた席=AP。座席の前に「STATE OF PALESTINE」と表示されている

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 10日に米ニューヨークで始まった第79回国連総会で、パレスチナが加盟国と同様にアルファベット順に座ることが初めて認められた。

 国連非加盟で「オブザーバー国家」のパレスチナはこれまでの総会で最後列に座っていたが、日本など143カ国の賛成で5月に採択されたパレスチナの国連加盟を支持する総会決議により、各国と同じ扱いとなる「席替え」が実現した。

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 総会では、パレスチナ(英語表記はState of Palestine)の国連大使がアルファベット順に従い、スリランカとスーダンの間に座った。エジプトの国連大使が「これは歴史的な瞬間だ」と発言。パレスチナが今後もこの席を維持できるよう求めると、場内から拍手が上がった。一方、イスラエルの国連次席大使は抗議した。今も100人以上の人質をとっているイスラム組織ハマスを、パレスチナ自治政府が非難していないことを糾弾。「格上げには値しない」と批判した。