体内からまゆ玉状のゴム53個…破れたら死亡危機の大量コカイン「密輸未遂の28歳男」呆れた言い分

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「トイレに行きたい」

税関の職員が声をかけた男は、直後にこう訴えたという。職員がつき添い、男は税関事務所内のトイレで排便する。排泄物の中に混じっていたのは、10個以上のまゆ玉状のゴム。中から検出されたのは、違法薬物のコカインだった――。

9月3日、警視庁薬物銃器対策課は麻薬取締法違反(営利目的輸入)などの疑いで宮城県仙台市に住む職業不詳・小林涼容疑者(28)を逮捕した。身体の中にコカインを隠し密輸しようとしたとされる。

「小林容疑者は何者かと共謀し、コカインを国内へ持ち込もうとしたと思われます。東京税関は捜査機関から事前に情報を得て小林容疑者をマーク。8月26日(現地時間)にカナダ南部トロントの空港から飛び立った小林容疑者を、羽田空港で待ち構えていたようです。

税関職員が声をかけると、小林容疑者は『トイレに行きたい』と要求。同行した職員が、排泄物から直径約1.5cm、長さ5.5cmほどの印鑑サイズのまゆ玉状のゴム15個を見つけます。その内の1つを調べると、中からラップにくるまれたコカイン約5g(末端価格12万5000円ほど)が見つかったんです」(全国紙社会部記者)

ひょうひょうとした様子で護送車に

小林容疑者の体内にあったゴムは15個だけではない。税関がX線検査をすると、さらに38個を発見。計53個のゴムが見つかったのだ。

「おそらく飛行機に乗る直前に、小分けにして飲み込んだのでしょう。すべてにコカインが入っているとなれば、総量は約265g(末端価格662万円ほど)にのぼります。ラップやゴムが破れ大量のコカインが体内に吸収されれば、死亡する危険性がある。小林容疑者は羽田空港から病院に搬送され、すべてのゴムを排出しました。1週間ほど入院して今回の逮捕にいたったんです」(同前)

本誌カメラマンは、9月5日の朝に行われた小林容疑者の送検を撮影。ひょうひょうとした様子で、護送車に乗り込んだ。

警察の取り調べに対しては、次のような呆れた言い分を主張しているという。

「身体の中にコカインがあるとは知りませんでした」

小林容疑者は、どうやってコカインを手に入れたのか。警察は、詳しい入手経緯を調べている。