ロシアによるアメリカでの偽情報拡散作戦に関連して、YouTubeが「Tenet Media」など右翼インフルエンサーのチャンネル4件を閉鎖しました。司法省により起訴されたロシア国営メディアの従業員に関する捜査で、Tenet Mediaのコンテンツ制作を行ったとみられる会社に対する資金提供が明らかになったためです。

Office of Public Affairs | Two RT Employees Indicted for Covertly Funding and Directing U.S. Company that Published Thousands of Videos in Furtherance of Russian Interests | United States Department of Justice

https://www.justice.gov/opa/pr/two-rt-employees-indicted-covertly-funding-and-directing-us-company-published-thousands



YouTube takes down Tenet Media, Lauren Chen channels after DOJ indictments - The Washington Post

https://www.washingtonpost.com/technology/2024/09/05/youtube-takes-down-tenet-lauren-chen-tenet-russia-doj/

YouTube deletes Tenet Media’s channel following US indictment over Russian disinformation - SiliconANGLE

https://siliconangle.com/2024/09/06/youtube-deletes-tenet-medias-channel-following-us-indictment-russian-disinformation/

Stop letting right wing influencers cosplay as ‘independent’ media

https://taylorlorenz.substack.com/p/we-need-to-know-who-is-funding-the

報道によると、Tenet Mediaなどを運営するコンテンツ制作会社はロシアから970万ドル(約13億8600万円)を受け取り、YouTubeでロシアの政策のいいところをアピールするような親ロシア的コンテンツを大量に公開していたとのこと。司法省の調べでは、約2000本以上の映像が公開され、累計再生回数は1600万回以上に達していたそうです。

Tenet Mediaの一員として活動してきたテイラー・ハンセン氏は、司法省による訴訟の影響でTenet Mediaを閉鎖することを知らせるのと同時に、選挙期間中に重大なニュースを伝え続けられるように別の仕事を模索することを明かしています。



このほかに、Tenet Mediaの右翼インフルエンサーであるティム・プール氏は月額10万ドル(約1430万円)をもらっていたことや、同じく右翼インフルエンサーのベニー・ジョンソン氏は1カ月あたり4本の親ロシア動画を公開する条件で、契約金10万ドルと月額40万ドル(約5720万円)の報酬を得ていたことがわかっています。

これらの情報は、司法省がロシアによる偽情報拡散作戦を巡って、ロシア国営メディア・RTの従業員2人を外国代理人登録法違反の罪とマネーロンダリング共謀の罪で起訴したことから明らかになりました。なお、2人の被告人はいずれも逃走中で、身柄は確保されていないとのことです。