選手会も脱会していた

写真拡大

 来季のドジャース入りが内定したともいわれる千葉ロッテマリーンズ佐々木朗希投手(22)。強烈なメジャー志向の背景には、密接な関係にある「電通」社員の存在が見え隠れし……。

 ***

【写真】佐々木朗希の米移籍を「署名活動しましょうよ」と後押しした、意外過ぎる「超大物メジャー選手」って誰?

 今永昇太がここまで防御率トップの活躍を見せ、ダルビッシュ有も日米通算200勝を達成。注目が集まるメジャーの日本人投手だが、次なる候補の中でも最も“大物”と見られているのが佐々木だ。

 一昨年、史上最年少で完全試合を達成した通称「令和の怪物」はメジャー入りを熱望し、昨オフは全選手の中で契約更改が最後に。大もめの裏には、渡米時期を巡る球団との意見の相違があったとされる。球団も手を焼き、今オフのメジャー行きがささやかれているのだ。

選手会も脱会していた

「われわれスカウトの間では、彼は既にドジャースに決まったとみられています」

 とは、さるベテランのMLBスカウトである。

「他球団はみな、諦めモードですよ」

“日本の選手と食事を兼ねる会合を持つな”と通達

 ロサンゼルス・ドジャースは資金が潤沢で、大谷翔平山本由伸も所属。佐々木にとっては垂ぜんの環境だ。以前から相思相愛といわれ、現地でも、「(佐々木のドジャース入りは)全員が知っている」(USAトゥデイ)といった報道が出ているほど。

「先日、MLBから球団を通じ、われわれに注意が言い渡されました」

 とスカウト氏が続ける。

「“日本の選手と食事を兼ねる会合を持つな”と。禁じられたタンパリング(事前交渉)に当たる、というわけですが、このような通達が出されるのは珍しい。朗希の“ド軍内定説”にピリピリしているのでしょう」

 注目が増す佐々木の動向。その裏には「チーム・ササキ」とでも言うべき取り巻きがおり、渡米へ向けたさまざまなアドバイスを与えているのだという。

佐々木の親族会社の大家

「その中の一人に、電通の現役社員がいます」

 と声を潜めるのは、NPBのさる関係者だ。

「彼は佐々木と非常に親しく、スポンサーを紹介している。(山本)由伸とも親交があり、メジャー関係者にも人脈を有しています」

 佐々木がこの社員氏といかに深い仲にあるかは、登記を見ても明らか。岩手に住む佐々木の母は5年前、スポーツ選手のマネジメントなどを目的とする会社を設立している。昨年9月には本社を都内のマンションの一室に移しているが、この部屋の所有者は件(くだん)の電通社員氏。すなわち、佐々木の親族会社の大家にもなり、陰に日なたに支えているというわけなのだ。

 電通関係者によれば、

「彼は40代半ば、東大出身です。大学時代は格闘技に打ち込み、入社後はスポーツビジネスの世界で活躍してきた。佐々木を囲い込み、ビジネスチャンスを狙っているのでしょう」

朝乃山の降格にも関与

 ただ、気がかりな点も。

「彼は大相撲の朝乃山とも非常に親しかった。スポーツ紙の相撲担当記者などを交え、度々飲み会を催していましたが、3年前、朝乃山はその記者とコロナ禍に夜の街へ行き、出場停止となって大関から三段目まで降格した過去もあります」

 千葉ロッテに聞くと、

「お答えする立場にございません」

 また、電通は、

「個別の業務や社員の動静に関わるご質問につきましては、回答は控えさせていただきます」

 との答えだった。

「今季の投球を見ると、朗希は昨年に比べ出力を抑えているように見える。メジャー行きを控え、けがをしないことが最優先なのでしょうか」(前出・スカウト)

 心は早くもすっかり海の向こうへ。

 怪物の将来はいかに。

「週刊新潮」2024年5月30日号 掲載