決勝戦の舞台となった東京ドーム

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アジアプロ野球チャンピオンシップ(APBC)決勝が2023年11月19日、東京ドームで行われ、日本が韓国に延長10回タイブレーク(無死1、2塁から攻撃開始)の末4−3で勝利し優勝した。韓国はライバル日本にあと一歩及ばず優勝を逃したが、複数の地元メディアが健闘を称え「未来の希望を示した名勝負」などと報じた。

試合は日本が3回に韓国の4番ノ・シファン内野手にタイムリー2塁打を許し2点を先制された。5回に牧秀悟内野手(DeNA)のソロ本塁打で1点差とし、6回に佐藤輝明内野手(阪神)の犠牲フライで2−2の同点に追いついた。

「韓国野球の若い覇気と可能性を確認した舞台だった」

7回以降両チームとも無得点でタイブレークの延長戦に突入。日本は韓国に1点を許し2−3とするも、その裏の攻撃で坂倉将吾捕手(広島)の犠牲フライで同点とし、最後は門脇誠内野手(巨人)のタイムリーでサヨナラ勝ちした。

韓国との対戦は今大会2度目で、17日の初戦は投手陣が韓国打線を抑え込み、8回まで得点を許さず2−1で勝利。日本は今大会全勝で2連覇を達成した。一方の韓国は2大会連続で準優勝に終わった。今大会の参加資格は24歳以下または入団3年目以内で、これに29歳以下のオーバーエイジ枠が加わったもの。地元メディアは、将来の韓国球界を背負う若手がライバル日本に健闘したことを高く評価した。

韓国メディア「OSEN」(WEB版)は、「日本に2試合連続1点差で敗北... APBC準優勝、希望見た韓国野球」などのタイトルで記事を展開した。

記事では、「韓国は2大会連続で日本の壁を超えることができないまま準優勝に終わったが、17日の予選は接戦で決勝戦も10回まで勝負がもつれ、粘り強く日本を苦しめた」と評価。さらに「世代交代を始めた韓国野球の若い覇気と可能性を確認した舞台だった」とした。

スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)は、「残念な逆転負けだったが後悔なく戦った。未来の希望を示した名勝負だった」とし、スターニュース(WEB版)は「日本に延長戦の末に敗れ優勝を逃したが、誰にも文句のつけようがない素晴らしい試合を見せた」と称賛した。

韓国は近年、国際試合で低迷が続き、2020年東京五輪ではメダルを逃し、3月に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では1次ラウンドで日本に4−13の大敗を喫し準々決勝ラウンド進出を逃していた。