バンテリンドームナゴヤ

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巨人の戦力構想から外れて退団した中島宏之が、中日に入団することが決定的となった。

41歳のベテランの打撃技術はまだまださび付いていない。西武のスター選手として活躍し、米国、オリックスを経て19年に巨人に移籍後は勝負強い打撃でチームに貢献。今季は8試合の出場にとどまり打率.278、0本塁打に終わったが、コンディションに問題なくファームで67試合に出場している。

ポイントゲッターとして十分に計算できる

中日に加入すれば、代打の切り札にとどまらず一塁のレギュラーを獲得する可能性が十分にある。一塁の定位置を長年張っていたダヤン・ビシエドはシーズン中に3度ファーム降格するなど91試合出場で打率.244、6本塁打、23打点と精彩を欠き、得点圏打率.205と好機でブレーキになる打席が目立った。中島は長打力だけでなく、コンタクト能力が高い。本拠地・広いバンテリンドームで本塁打は多く望めないが、ポイントゲッターとして十分に計算できる。

大記録達成にも期待が掛かる。現在通算1928安打で名球会入り資格の2000安打まで72本に迫っている。

「代打だと安打を積み重ねるのは厳しいが、スタメンに定着すれば安打を一気に増やせます。中島も当然ベンチに甘んじる気持ちはないでしょう。一塁で100試合近くスタメンで出場すれば、来季中に通算2000安打をクリアする可能性は十分にあります」(スポーツ紙デスク)

中日は今季リーグワーストの390得点と貧打にあえいだ。石川昂弥、鵜飼航丞、ブライト健太と強打者の資質を備えながら殻を破れない若手たちにとって、同じ右打者で実績十分の中島は良きお手本になる。年齢で勝負する世界ではない。新天地でもう一花咲かせられるか。