マツダ「CX-8」12月で生産終了! 1世代6年の歴史に幕、なぜ? 新型CX-80への布石か

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わずか1世代で歴史に幕を下ろす…なぜ?

 マツダは、同社のフラッグシップSUVとなる「CX-8」を2023年12月をもって生産終了することを2023年8月11日に明らかにしました。
 
 マツダがミニバンに代わるモデルとして投入したCX-8とはどのようなモデルだったのでしょうか。

2023年12月で生産終了となるマツダ「CX-8」

 CX-8は、マツダの国内市場向けSUVラインアップにおける最上位モデルとして、2017年に登場しました。

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 その特徴は、マツダらしい走りやデザイン・質感を備えながら、3列目まで大人がしっかり座れるパッケージングを実現したクロスオーバーSUVです。

 デザインについては、「TIMELESS EDGY(タイムレス エッジー)」をコンセプトにマツダのデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」をより高い次元へと深化。

 2017年のCX-8発表時に当時の小飼 雅道代表取締役社長兼CEOは、次のように述べていました。

「新型『CX-8』は、この長期ビジョンの観点をふまえて走る歓びを追求した、マツダの国内向けSUVラインアップの最上位モデルであり、新しいライフスタイルをお求めになるお客さまとともに、新しい市場をつくっていきたいという意気込みで開発したクルマです」

 またマツダでは、CX-8が登場する以前にミニバンの「ビアンテ」が2017年まで発売されていました。

 しかしマツダはビアンテをモデルチェンジせずに、CX-8をミニバンに代わるモデルとしてラインナップ。

 発売当時は、余裕のある3列を備えたSUVが少なかったこともあり、ファミリー層を中心に人気を得ていました。

 最近では2022年1月に最上級グレードとなる「エクスクルーシブモード」と特別仕様車である「ブラックトーンエディション」を発売。
 
 また同年11月に大幅な商品改良がおこなわれ注目を集めました。

 この改良では内外装のデザインがさらに洗練された他、特別仕様車の「グランドジャーニー」と「スポーツアピアランス」を追加することでSUVらしい力強さと都会的なエレガントさを表現。

 これにより、3列SUVとしてのファミリー層、上質な質感を持った高級志向、アウトドア層に向けた特別仕様車など幅広いユーザーにマッチしたモデルへと進化しています。

 そのため、当面の間はラインナップが継続されると見られていました。

 しかし、冒頭の通り突如として2023年12月での生産終了が明らかになったのです。

 公式ホームページでは、次のようアナウンスされています。

「MAZDA CX-8は、2023年12月をもちまして生産終了致します。

 ご注文が12月までの生産台数に達した時点で販売終了となります。

 上記の詳細につきましては、お近くの販売店にお問い合わせください」

 この突然のアナウンスは、SNSでも話題となっています。

 実際にマツダ販売店では次のように話しています。

「CX-8は、新型CX-80が近い将来ラインナップに加わることから、近いタイミングで生産終了することは噂されていました。

 しかしCX-80の生産が遅れているという話もあり、CX-8はしばらく継続するとも聞いていましたので、もしかしたら新型CX-80の目処が立ったのかもしれません」

 また別の販売店では「CX-8はそのコンセプトから一定数の需要がありました。しかし新しい3列SUVとなるCX-80が出るとなるとキャラ被りもあるため、無くなるのだと思います」と話していました。

※ ※ ※

 マツダは、新世代ラージ商品群「CX-60/CX-70/CX-80/CX-90」について、順次投入する計画を明かしています。

 道路や駐車場が比較的狭い欧州や日本には、2列シートのCX-60、3列シートのCX-80。

 より大きなサイズや存在感が求められる北米などの市場には、ワイドボディ2列シートのCX-70、3列シートのCX-90を展開するとしています。

 すでにCX-60やCX-90は発売されており、CX-80とCX-70の詳細に注目が集まっています。

 なお北米で展開されていたCX-9はCX-90の投入に合わせて生産終了となっており、今回のCX-8も同様の動きとなるようです。