※画像はイメージです

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とあるTwitterユーザーが、日本を代表するクリエイター・庵野秀明氏(63)本人が署名したと思しきサインが記されたレシート画像をTwitterに投稿し、「個人情報の漏洩」だと物議を醸している。

6月5日深夜、このユーザーはアルバイト先のガソリンスタンドに庵野が来店したようで、《バイト先に庵野秀明来てやばい》とツイートし、乗っていた車のメーカーも明かしていた。さらにこの投稿には、会計時に発行されたと思しきレシート画像も添えられていたのだ。

画像には利用金額だけでなく、クレジットカードの種類、支払回数、「承認番号」などがモザイク加工されることなく写っていた。それだけでなく、クレジットカード利用時に庵野本人が署名したと思しきサインも収められていたため、このレシートはカード会社用の利用伝票と推察される。他にも会計時に付与された「Tポイント」の数、利用可能ポイントの総数などが写り込んでいた。

このユーザーは続くツイートで、《マジで嘘じゃないから信じて欲しい》《信じてもらえないかもだけどマジ。接客の段階から庵野かもしれないって思ってた》と“庵野に会ったことは事実”だと訴えていた。

しかし、顧客の個人情報が記載されたレシートを従業員が撮影し、SNSに投稿するといった行為に批判の声が相次いでいる。

《ホントか知らんけど。 ホントなら個人情報漏洩にしか見えなくて社会的リテラシーを疑う》
《お気持ちはわかりますが、画像は消したほうがいいです。個人情報やお勤めの会社のコンプライアンス的にかなり良くない》
《庵野さんに遭遇した喜びはわかりますが これ個人情報に当たるでしょうし、画像は消した方が良いですよ》

その後、ツイートの拡散や批判の声を受けてか、6日14時までに投稿だけでなくこのユーザーのアカウントも削除されていた。

■「いかなる理由があっても許される行為ではありません」

一方、問題視された画像からは店舗名などは特定できなかったが、「Tポイント」の公式サイトではポイント付与の対象とされているガソリンスタンドは「ENEOS(エネオス)」のみとなっている。

そこで本誌は6日、エネオス広報部に今回の件について見解を問い合わせた。担当者は拡散している画像については「把握している」として、同日中に文書で次のような回答があった。

ーーこのレシートは御社の店舗が発行したものでしょうか?

「調査した結果、当社系列のサービスステーション(SS)のレシートであることが判明しました。この度は、当社系列のSSをご利用したお客様の個人情報が含まれる画像がSNSへ掲載され、ご迷惑をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます」

ーー従業員が利用客のレシートをSNSへ晒すことへの見解を教えてください。

「改めて、ご迷惑をおかけしたお客様に対し、心よりお詫び申し上げます。お客様の個人情報をSNSへ掲載する行為はいかなる理由があっても許される行為ではありません。このようなことが二度と起きないよう、早急に全国のSSを運営する特約店に向けて、個人情報保護法の順守を改めて指導いたします」

ーー御社では個人情報の取り扱いはどのように規定されていますか?

「ENEOSとしては、適用法令、ガイドライン、『ENEOSグループ理念』、『ENEOSグループ行動基準』および社内規定ならびに当社プライバシーポリシーを遵守し、個人情報を適切に取り扱うことをお約束しております。この方針に従い、ENEOSを運営する特約店に向け、個人情報を取り扱うに際し、適正な取扱いを義務付け、個人の権利・利益を保護することを指導しております」

ーー今後の対応を教えてください。

「このようなことが二度と起きないよう、早急に全国のSSを運営する特約店に向けて、個人情報保護法の順守を改めて指導いたします。お客様に安心して当社系列のSSをご利用いただくように努めてまいります。この度は申し訳ございませんでした」