この記事をまとめると

■新車時は「不人気車」と言われていたが、いま再評価されているクルマを紹介

■中古相場がすでに新車価格を超えているほど人気になったモデルもある

■まだ値上がり途中のモデルもあるので、狙うなら今が最後のチャンスかもしれない

元オーナーが後悔するほどの逆転現象が発生中!

 新車当時は酷評され、不人気車の烙印を押されていながらも、時代と共に評価が変わってきて今ではすっかり中古車市場で高値安定……そんな下剋上モデルを今回はチェックしてみたい。

日産スカイライン(R33)/シルビア(S14)

 新車当時、従来モデルに比べて否定的な意見が多かったモデルとして代表的なものと言えばやはり日産のR33スカイラインとS14シルビアではないだろうか?

 どちらも先代モデルよりもボディサイズが大型化されたことで、大きく鈍重になったという意見が多く、実際に旧型の中古車市場が高騰したり、シルビアにおいては旧型ベースの兄弟車である180SXが継続販売されるなど、実際に影響が出ていたほど。

 しかし現在ではR33スカイラインはGT-Rだけでなく通常モデルも状態の良いターボモデルでは新車価格を上まわる価格となっており、シルビアは言うまでもない状態となっているのである。

中古価格が絶賛値上がり中!

ホンダ・エレメント

 もともとはアメリカの若い世代のユーザーをターゲットして2002年に生まれたエレメントは、観音開きスタイルのドアや無塗装樹脂パーツの外装を持つユニークなクロスオーバーSUVとして2003年からは日本でも販売が開始された。

 日本向けモデルもアメリカの工場で生産したものを輸入販売する形となっていたため、2.4リッターエンジンに4速ATを組み合わせた4WD仕様のみのモノグレードの展開で、メーカーオプションも設定されないシンプルなものとなっていた。

 ただ当時はモノグレードである点や特徴的な観音開きドアの使い勝手、そして樹脂パーツを多く用いた外装が安っぽいと敬遠され、わずか3年足らずで販売を終了してしまった。

 しかし現在ではクロスオーバーSUVブームであることや、バンパーなどをあえてブラックアウトするチープカスタムなども流行っていることもあってエレメントの評価はうなぎ上りで、走行距離がそれなりに進んだ車両であっても機関がしっかりしていれば高値で取引されているほどなのだ。

マツダ・ロードスター(NB/NC)

 日本を代表するライトウェイトオープン2シーターであるロードスター。現行型である4代目モデルは初代を彷彿とさせる軽量ボディを持ったモデルとして、登場からまもなく8年が経過しようとする現在でも高い人気を集めている1台だ。

 そんなロードスターだが、2代目モデルは初代のブラッシュアップモデルとして走りの面では高い評価を集めていたが、リトラクタブルヘッドライトを廃するなどエクステリアのアイコンが失われたことで初代モデルのルックスに好感を抱いていた層からは残念がる声が挙がっていたモデルだった。

 また続いて登場した3代目モデルはロードスターとしては初の3ナンバーボディかつ2リッターエンジンを搭載したことで、大きく重くなったという声が大きく、歴代のモデルとしてはやや不人気となってしまった。

 しかし、現在では2代目モデルは初代の軽快さを持ちながらも各部がブラッシュアップされた走りの楽しいモデルとして再評価されつつあり、価格もジワジワ上昇中。また3代目モデルも熟成の進んだ高年式モデルの低走行車については、200万円台後半から300万円に迫る価格になっているなど、再評価の向きが強まっているのだ。