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コードレススティック掃除機というと基本的にはフローリングや畳、じゅうたんなどのフロア上にあるゴミやホコリを吸引する機器ですが、吸引だけでなく「拭き掃除」にも対応するコードレススティック掃除機が登場しました。それが2021年12月31日までクラウドファンディングサービスのGREEN FUNDINGで支援を募集しているエコデバイスの「Z15Pro」です。

クラウドファンディングサービスのGREEN FUNDINGで支援を募集しているエコデバイスの「Z15Pro」

回転モップクリーナーやロボット掃除機などで水拭き掃除ができる製品はありますし、海外ではLGの「CordZero A9」シリーズなどスティックタイプで吸引と水拭き掃除に対応するモデルもありますが、国内ではかなり貴重なモデルですので、どのような使い勝手になるのか試してみることにしました。

■本体の重さは約1.8kgと重めながら、長時間掃除が可能で付属品も豊富

デザインはスティック掃除機に延長パイプとヘッドを取り付けるだけでなく、スイッチがトリガーになっているなど、タイプとしてはダイソンに似ているモデルです。約3時間半の充電でEcoモードだと約60分、Standardモードだと約40分、Turboモードだと約20分の連続使用が可能とのことです。

Z15Proに水拭きができる「モップクリーナーヘッド」を取り付けたところ

トリガータイプのスイッチを採用しています

本体+バッテリーの重さは約1.8kgで、手元に本体があるためずっしりと重さを感じます。トリガータイプのスイッチだと、掃除中にトリガーを引き続けなければならないのですが、このモデルは「標準モード」と「ロックモード」の切り替えが可能です。ロックモードにすればスイッチを1回押すだけで掃除がスタートし、もう1回押すと止まるというスタイルにできます。ダイソンのようにトリガーを引きながら掃除したい人は標準モード、そうじゃない人はロックモードを選ぶといいでしょう。こういう細かい気配りはうれしいところです。

背面に清掃モードなどを表示できるディスプレイを搭載。下にある鍵マークがロックモードを示しています

ヘッドは髪の毛などを切断して吸い込むことで毛がらみを防ぐ「髪の毛切断ヘッド」のほか、水拭きやから拭きなどができる「モップクリーナーヘッド」、ベッドやソファーなどを掃除しやすい「電動ダニ吸引クリーナーヘッド」、さらに「ブラシノズル」や「ワイドノズル」、「ライト付き隙間ノズル」まで付属しています。

フロアで使用する「髪の毛切断ヘッド」

ブラシに巻き付いた髪の毛やペットの毛などをクシのような部分でカットできるようになっています

コインなどを使うことでブラシを手軽に取り外せます

実際に掃除してみると、やはり本体が重いこともあって手元にずっしりくる感じはあります。ただTurboモードはもちろんStandardモードでもパワフルに吸引してくれるので、あっさりと掃除が進むというイメージです。

手元にずっしりとくる感じはあります

コーヒー粉などは1ストロークでサクッと掃除できました

こちらはモップクリーナーヘッド

タンクから水を出しながら、回転する2つのモップで掃除します

充電は付属品の壁かけ充電ドックを取り付けて充電するか、本体に直接、もしくはバッテリーを本体からはずして充電するスタイルになっています。壁に穴を開けて壁かけ充電ドックを取り付けるのはなかなか賃貸住宅では難しいですが、収納スタンドも別売で用意しているので、別途入手して使うのもおすすめです。

左が「電動ダニ吸引クリーナーヘッド」、中央奥が「ブラシノズル」、中央が「ワイドノズル」、右が「壁かけ充電ドック」、手前が「ライト付き隙間ノズル」

■モップクリーナーヘッドを使えばフローリングの皮脂も取りやすい

最近の新築住宅ではほぼ100%近くがフローリングになっているということもあり、気になるのはやはり水拭きできるモップクリーナーヘッドでしょう。普段、家の中を裸足で歩き回っていると、どうしても足の裏から出る皮脂などの汚れが床に付いてしまいます。掃除機がけだけでは取りきれない皮脂などをきれいにするためには、水拭きはかなり魅力的です。

モップクリーナーヘッドは上部に約400mlの水を入れられるタンクを備えており、下部にはワンタッチで脱着できるマジックテープ仕様のモップを2つ取り付けられるようになっています。モップを回転させながら拭き掃除をするだけでなく、吸引口から吸引もできるようになっているのが特徴です。

モップはマジックテープ仕様の脱着式になっています
モップクリーナーヘッドを取り付けて使ってみました

モードは水拭き(Wet)、畳用(Semi-Wet)、から拭き(Dry)の3種類を用意しており、から拭き以外はヘッド上部のタンクから水を送り出しながら掃除を進めていきます。モードの変更は背面のボタンだけでなく、ヘッド上部のモード切り替えボタンで切り替えることもできます。

モードは背面のボタンのほか、ヘッド上部のモード切り替えボタンでも切り替えられます

皮脂をイメージして床にクレヨンで模様を描き、水拭き掃除をしてみました。

結構な汚れを付けてみました
何度か繰り返すうちに、きれいになっていくのが分かります

さすがに1回の往復できれいになるほど簡単ではありませんが、何度か往復していくことで、水だけでもしっかりと汚れを除去できることが分かりました。タンクに薄めた洗剤を入れれば、より効率的に汚れを取れるでしょうし、から拭き不要の洗剤を床に塗布してから掃除するというのも手です。

そのほかの魅力的な点について紹介していきましょう。

1つ目は細かいところですがアタッチメントの脱着が簡単なところです。全部ではありませんが、髪の毛切断ヘッドとモップクリーナーヘッドはアタッチメントの持ち手を引っ張るだけでするっと取り外せるので、脱着がすごく楽です。

持ち手を引っ張るだけで、出っ張りが引っ込んでくれてスムースに取り外せます

狭い場所を照らしながら掃除できるライト付き隙間ノズルもなかなか便利ですね。

狭い場所を照らしながら掃除できる

ゴミ捨ても、背面のボタンを押すだけでダストカップが開き、手を汚さずにそのままゴミを捨てられるようになっています。

背面のボタンを押すだけでゴミを捨てられます

本体が重いことが難点ではあるものの、アタッチメントが豊富で水拭きも可能なので、トータルではかなり魅力的な製品だと感じました。