【どっちなの?】オービスの光は「赤」なのか「白」なのか

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オービスの光は赤い、白い、いろいろ言われているようだ。いったいどうなっているのか。しっかり整理しておこう。

■従来の固定式オービス…「赤い」のにも理由がある?

名著『警察の盗撮・監視術』(浜島望・技術と人間)によれば、自動速度違反取締装置(自速機)が日本の道路に初めて登場したのは1976年。装置は東京航空計器(TKK)のオービス&#;8546(スリー)だった。その後、三菱電機と松下通信工業が算入。両社の自速機の名称はRS-701やVT-1510などだった。ややこしい。運転者たちは、すべての自速機を「オービス」と呼ぶようになった。特定の商品名が同種商品の総称になったわけだ。

それら固定式のオービスのストロボ光は、すべて赤色だ。なぜ? 警察発表はないが、私のほうでは2つの理由があるのだろうと考えている。ひとつは、オービスの目的がタテマエ上は速度抑止だということ。赤いストロボ光を浴びせて「あっ、オービスにやられた!」と気づかせるのである。気づかずカッ飛ばし続け、事故っては困る。

もうひとつは、違反処理をスムーズにするためかと思われる。オービス自体は現場では測定と撮影を自動的に行なうだけ。写真に映ったナンバーをもとに、あとで違反者を警察へ呼び出し、違反キップを切る。その際、「オービス? 知らねーよ。何キロ出してたか? 分かんねーし」とかゴネられるとめんどうだ。写真がある以上、ゴネても逃げられないが、警察としてはめんどうを避けたい。取り締まりは効率が大事なのだ。そこで、いつどこで撮影されたか記憶に残るよう、目立つ赤色にしているのではないか。



■海外製(SGG)の可搬式…「白い」光でカラー撮影!

表立っては2013年から、警察庁は「可搬式」オービスの導入へ動きだした。オービスの本体部を三脚にのせ、神出鬼没に取り締まるのである。表向きの理由、本当の理由、そして…という話が私は大好き(笑)なのだが、今回はストロボ光の色に絞ろう。

可搬式は、タテマエ的には2社が競合する形になっている。うち1社は、スウェーデンに本社を置く世界的企業、Sensys Gatso Group(SGG)だ。その固定式オービスは「NK1005」(商品名はSWSS=Speed Warning Safety System)。可搬式オービスは「NK1004」(商品名はMSSS=Mobile Speed Safety System)。いずれも心臓部は同じで、固定式か可搬式かの違いでしかないそうだ。いずれも日本の道路には2014年に登場した。

2019年から2020年にかけて、埼玉県内のNK1005により105キロ(超過45キロ)と測定され争った裁判を私は傍聴した。SGGの代理店、沖電気の社員に対する証人尋問でこんなシーンがあった。

検察官「フラッシュの色は?」
証人 「白です」
検察官「従来は赤色…本件装置はなぜ白色なのですか」
証人 「カラー写真を撮影するためです」

私は傍聴ノートの余白に「へえー!!」と書いた。カラーだと、写真を見せられ「こんなの俺じゃねえ」と否認する違反者が減るだろう。その後、ニュースやYouTubeの動画でNK1004(可搬式)の取り締まり風景が見られるようになった。フラッシュは白色(無色、以下同)だ。ちなみに、国産オービスは「ストロボ」、SGGは「フラッシュ」という。どっちかにそろえてほしいと私は思います~(笑)。



■TKKのLSM-300とLSM-310…光の色が違う!

前述のとおり可搬式は、タテマエ的には2社が競合する形になっている。もう1社は日本の固定式オービスの老舗、東京航空計器(TKK)だ。その可搬式はLSM-300で、登場は2016年。ストロボ光は従来の固定式オービスと同じ赤色だ。