米国の「対中制裁」第3弾、4人のエコノミストたちはこう見る
米の強硬姿勢、しばらく続く
【みずほ総合研究所・欧米調査部長 安井明彦氏】
米国は今後もしばらく強く出るだろう。小康状態は訪れるとは思うが、中間選挙後と見られる。11月末の主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の米中首脳会談で何らかの妥協が成立するかが今後の焦点だ。
企業も調達先を変え始めている
【第一生命経済研究所・経済調査部主任エコノミスト 桂畑誠治氏
24日からの10%の関税はドル高が進んでいるほか、クリスマス商戦の仕入れももう始まっているため、発動後ただちに引き起こされる影響としては限定的だろう。2019年から25%に引き上げられるが、すでに企業も調達先を変え始めているため、米中貿易は減少しても世界貿易はさほど減らないと考えられる。
だが中国が報復し、さらに米国が2670億ドル規模の関税をさらに課した場合は、これとは比にならない影響になるだろう。(談)
米、中国と交渉したいのでは
【大和証券・投資情報部チーフ為替ストラテジスト 今泉光雄氏】
2000億ドル相当の中国製品に対する追加関税は、当初は10%とし、2019年以降25%に引き上げるとした。いきなり25%の追加関税では米国の個人消費に影響が出てしまう。米国側にとっても、中国と交渉したいということだろう。
現段階ではマーケットは様子見の姿勢だろう。足元ではトランプ大統領の支持率は落ちており、企業のコストは増える傾向にある。最終的には貿易戦争は回避されるのではないかと見ている。(談)
貿易摩擦の対立、そろそろ限界に
【三井住友アセットマネジメント・チーフマクロストラテジスト 吉川雅幸氏】
9―10月は米中貿易摩擦、トルコ情勢、イタリア問題が焦点と考えていたが、このうち米中による対立がエスカレートしている。
ただ、貿易摩擦の対立は、そろそろ限界まで来た感がある。米国にとって、これまで追加関税で家計への影響が出ないようにしてきたが、今後、消費財にも対象品目が広がっていけば、一定の悪影響は避けられないからだ。当面の注目点は、中国がすぐに対抗措置をとるかどうかがポイントになるだろう。(談)
