複数の韓国メディア21日、家電産業において、日本は他国より技術競争力の優位性を維持し、中国は技術力が急速に韓国を追い上げていることが明らかとなったという記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 複数の韓国メディアは21日、家電産業において、日本は中韓より技術競争力の優位性を維持し、中国は技術力が急速に韓国を追い上げていることが明らかとなったと報じた。

 韓国経済研究院が20日、1992年から2013年までの日・中・韓の3カ国の顕示比較優位指数(RCA)を調べた結果を発表。RCAとは、ある品目について、一国の総輸出量に占める割合を、世界全体の市場で占める割合で割ったものを指す。

 記事は中国が韓国と日本に追いついてきているとし、2009年から2013年の4年間で中国のRCAは12.9%も急上昇したほか、同期比で韓国は1.7%の上昇に対し、日本は1.8%減少したと報じた。

 続けて記事は、このような状況で韓国が家電産業で優位に立つには、「モノのインターネット(IoT)など、ブルーオーシャン戦略への転換が急務であるほか、高価格で高機能製品の開発に力を入れていかなければならないと伝えた。また、モバイルショップやIT技術を使った新たな金融サービスである”フィンテック”の発展に合わせて、販売に向けて電子商取引(EC)のプラットフォームを構築と既存の販売プラットフォームとの戦略的提携を推進するべきであると報じた。

 また記事は、3カ国の輸出の成長や貿易について言及。1992年から2014年までの世界の輸出市場に占める中国の電子製品の輸出割合は2%から32%と急増したほか、同期比で韓国は4.8%から6.2%に増加した一方、唯一日本だけが19.6%から5.9%減少したと伝えたほか、韓国の電子分野における対中国との貿易は1990年から2012年までは黒字基調をみせ、貿易規模も増加したが、同期間の対日本との貿易では赤字基調であったと報じた。

 これらについて、祥明大学のクォン・セフン教授は「RCAを見る限り、3カ国の家電産業の技術格差がなくなっているということであり、3カ国の家電産業の品質と技術競争力の優位性を表すことが徐々に難しくなっていることから、さらに3カ国間で厳しい競争が予想されるであろう」と述べたと報じた。(編集担当:木村友乃)(イメージ写真提供:123RF)