警視庁は23日、2005年に東京都内で発生した各種犯罪の認知件数と検挙者数が、前年に比べ減少したと公表した。その中で、街頭犯罪で検挙された者の3割以上が少年だったことが分かった。

 殺人や強盗などの刑法犯罪の認知件数は約25万件で、前年比10%減だった。内訳は78%が成人で、22%が少年だった。また、ひったくりや車上ねらいのような街頭犯罪の認知件数は約10万件で、前年に比べ15%減少した。検挙者に占める少年の割合は36%で、前年に比べ3.6%減ってはいるものの、街頭犯罪に占める少年の割合は依然として高いことが分かった。

 警視庁の調べでは、組織性を持った暴走族などによる大規模な犯罪が減少する一方、出身校単位や繁華街の溜まり場に集まる仲間単位のような小規模グループで、ひったくりなどの犯行を繰り返す傾向が強まっているという。また、盗んだ物品をインターネット上で売りさばいたり、出会い系サイトを利用した詐欺・恐喝など、インターネットを利用した事犯も多くなっている。【了】

■関連リンク
警視庁