ある中国メディアの記者は熊本地震の状況を報道する目的で被災地入りしたが、非常に過酷な状況下でも日本人が秩序を維持して生活していることを記者は目の当たりにしたようだ。中国メディアの今日頭条は18日、この記者の報告を引用しながら被災地における日本人の態度を絶賛している。(イメージ写真提供:(C)Kung Yung Hin/123RF.COM)

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 ある中国メディアの記者は熊本地震の状況を報道する目的で被災地入りしたが、非常に過酷な状況下でも日本人が秩序を維持して生活していることを記者は目の当たりにしたようだ。中国メディアの今日頭条は18日、この記者の報告を引用しながら被災地における日本人の態度を絶賛している。

 記事は救援物資についての記者の報告を引用。1人あたりの救援物資がわずか1個のおにぎりだったとき、被災者たちはそれでもきちんと列を作り、秩序を守りつつ、わずかな救援物資を受け取った。

 被災した状況下で秩序を保ち続けることは、どれほど難しいことなのだろうか。余震が絶え間なく続き、不安が人びとを支配している状況のなかで、また十分な救援物質を受け取ることができない状況下において、日本人は言い争うことも、わめきたてることもしないと指摘。非常に過酷な状況下でも日本人は秩序を作り出すことができ、穏やかさを保つことができると絶賛した。

 被災者のなかには大切な物を失った人が大勢いるだろう。震災が心に与えた打撃も計り知れない。避難所の不便な生活をいつまで続けなければならないのかもわからない。従来の生活を取り戻すことができるかも不安でいっぱいのはずだ。それでも秩序正しく行動している被災者の姿は中国人の心に深い感動を生じさせている。

 また記事は、避難所のトイレが非常に清潔に使用されているうえにトイレのスリッパがきちんと揃えられていることを報告、「日本人の秩序正しさに驚愕した」とコメントしている。さらに災害の真っ只中でさえ、ゴミの分別がしっかり行われているとも伝えている。

 記事が「日本人の秩序正しさに驚愕した」としているのは、多くの中国人に感銘を与えている日本人の秩序正しさが、非常に過酷な状況下でもまったく失われていないことを目の当たりにしたからだろう。しかもこうした秩序正しさを示しているのは、みな普通の人びとだ。震災という悲惨な出来事のなかで、被災者が示した秩序や民度は、中国人の目には極めて美しい輝きとして映っているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Kung Yung Hin/123RF.COM)