田中角栄が明晰な頭脳を駆使、24歳にして年間施工実績で全国50位内にランクされる押しも押されもせぬ「田中土建工業」社長として成功を見たのに対し、一方の小佐野賢治はある意味、田中以上の商才を発揮していた。「戦後最大の錬金術師」と異名を取ったのが、それを明らかにしている。無資本、徒手空拳でのし上がった小佐野は、どんなボロ会社を買収しても、必ずその後、優良会社に生まれ変わらせる天才であった。また、戦後の