16日、Jリーグが新たなパートナー契約を発表しました。

なかでも大きな注目を集めたのは「Jリーグタイトルパートナー」契約。これはJ1・J2・J3の各リーグ戦の名称にスポンサー企業の名前を冠するという、一種の命名権契約に相当するもの。イングランドのプレミアリーグが「バークレイズ　プレミアリーグ」と名乗り（※バークレイズはイギリスに本拠地を置く金融グループ）、スペインのリーガ・エスパニョーラが「リーガBBVA」と名乗るように（※BBVAはスペインの大手銀行）、世界のリーグ戦でもおなじみのパートナー契約です。

今回Jリーグのタイトルパートナーとなったのは明治安田生命保険相互会社。これにより各リーグ戦の名称は「明治安田生命J1リーグ（明治安田J1）」「明治安田生命J2リーグ（明治安田J2）」「明治安田生命J3リーグ（明治安田J3）」となりました。すでにJ3リーグ戦については発足時から明治安田生命の名を冠した名称でしたが、それがJリーグ全体に広がった形です。

その一方で、メインスポンサーと言える「Jリーグトップパートナー」からはカルビー株式会社・株式会社コナミデジタルエンタテインメントの2社が離脱しました。カルビーは1993年のリーグ発足時から、そしてコナミは1999年からパートナーシップを継続してきた長期スポンサー。その2社に代わってトップパートナーに加わったのが、ルートインホテルなどを運営するルートインジャパン株式会社の1社ということでは、どうしても「優良スポンサーの離脱」というマイナスイメージが漂うところ。

2013年には「Jリーグオフィシャルサプライヤー」としてパートナー契約を結んでいたジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社が離脱し、2015年からは「Jリーグフェアプレーパートナー」としてパートナー契約を結んでいた東京エレクトロン株式会社も離脱するという、「Jリーグからのスポンサー離れ」という傾向にあって、明治安田生命が冠スポンサーとなってくれたことは、契約金以上の価値があると言えるものでしょう。Jリーグにはスポンサードするだけの魅力があることを、自らの姿勢をもって示してくれたのですから。明治安田生命さんはJリーグのピンチに駆けつけたナイトと言ってもいいところ。いっそJも1も削除して、「明治安田生命リーグ」にしてもいいくらいです。

ちなみに、明治安田生命は旧・三菱財閥系の明治生命保険の流れを汲む企業です。また、サッカー日本代表を支援するキリンも、旧・三菱財閥系の企業。そして、今回のパートナーシップ契約発表の会見に同席したのは、三菱自動車を母体とする浦和レッズの阿部勇樹選手と山岸範宏選手（※山岸選手はモンテディオ山形に期限付き移籍中）。こうして見ると、三菱グループが日本サッカーを支えているということが、より鮮明になる発表だったように思います。

日本サッカー界は三菱グループに足を向けて寝られないのです。

こりゃ、浦和レッズさんには毎試合1本くらいPKをあげてもバチは当たりませんね。

三菱グループ様、サッカーへのご支援、いつもありがとうございます。

（文＝フモフモ編集長　http://blog.livedoor.jp/vitaminw/）