――RYTHEMを結成してデビューした当時の気持ちと今とで、変わったと感じる部分はありますか?

YUKA:作品を残すごとにどんどん変わっていったのは確かだし、それが良かったのか悪かったのかは分からないけれど、変えなきゃいけなかったと思うし、必然的にそうなった感じもあるけど。今回のアルバムは私の中では結構、原点に立ち返れたテーマでもあって。「リズム」というタイトルにした所から始まったけど、RYTHEMは本当に沢山のファンと色んなスタッフに支えられたからやってこれて。もうそれだけだなと思うぐらい、本当に支えられてきたから。そんなファンのために作る音楽なら、ファンが求めているものは何だろう?ってすごく考えて。最初にRYTHEMとして伝えたかったことは、「楽しさを運ぶ宅急便」というテーマをつけて、みんなを笑顔にしたいという所からスタートしたから。このアルバムを通して、みんなが笑ってくれたり、私達自身も楽しむことが出来たら、きっとこのアルバムは大成功なんだろうなって。

YUI:ライブを始めて、ファンのみんなとブログで繋がるようになった経験は、すごくいい意味でRYTHEMに対する想いを変えたものですね。ライブをするまで、最初はどういう人に届いてるのか実感が無かったんですよ。でも、部屋の中でパンパラパーンって作ったものが、一週間経ったら「聴きました!」というメッセージをBBSで見たり。テレパシーされているのに、実感が無いことがすごく魔法みたいで面白かったですね。でも、そこから実感になった時に、責任感も伴ってきて。メッセージ出来ること、「自分が今こう感じてるんです」ではなくて、自分が学んだことだったり、素敵だなと思ったものをすごくみんなに見せてあげたいし、みんなを連れてRYTHEMの国を作りたいなって思い始めたんですね。そこからが、RYTHEMを少し客観的に見られるようになったタイミングなんだと思います。みんなの笑顔に辿り着くためには、どういう国を作るべきだろう?って。

――個人的な正直な感想なんですけど、達成感というか、今までのアルバムの中で一番良かったので…。

YUKA:わぁー!嬉しいお言葉です。

YUI:良かったー、本当にー!それが聞きたかった!

――…なんですけど、聴き手側の勝手な気持ちを言うと、じゃあこの先もっと作ったら、もっといい曲が出来るんじゃないかと(笑)。

YUI:って思うでしょ。でもね、本当に頂点だと思う。今まで何も分からずやってた波と、プロとしての意識で、みんなに対して少しでもみんなの心が潤ったらいいなという、ちゃんと届けたいメッセージがある波が、今まで上手くバランスが取れなかった時もあったんですよね。それがこのアルバムでピタッてきたんですよ。「そのままいったら、いけるんじゃないか?」という気持ちもすごく分かります。でも逆に、それを思わせるぐらいのメッセージが伝わったのはすごく嬉しいことですし。この先も作品はそのまま残っていくから、「この先も出来たら良かったのにな」「もっと出来たかもしれないのにね」と思うぐらい大事にしてもらえてるなら、すごく嬉しいです。「もうこれで終わりだったよね」と思われるよりも、すごく幸せです(笑)。

YUKA:本当に、それは一番嫌だった(笑)。

――セールス方法は色々ありますけど、一歩一歩着実にファンを増やしてきただけに、勝手な意見ですが、残念です。惜しまれつつという周囲の空気がすごく伝わりますね。

YUI:うん、そこのRYTHEMに行きたかったんですよ、最後にね。始めに描いていた「RYTHEMはこういう所にいけたら幸せ」という所に行かせてあげたかったアルバムですね。なので、そうやって自然と感じてくれてることが、すごく伝えたかったことなので、嬉しいです。