――RYTHEMを結成する際に、こういうアーティストになりたいとか、こういう音楽を作っていきたいと話されたことはありましたか?

YUI:デビュー前は、色々話しましたね。怖いもの知らずだったので、それだけが取り柄でしたね。何か分からないけど、いけるはずという、若気の至りにどれだけ支えてもらったか。それがRYTHEMを走らせてくれたエンジンだったので、根拠の無い自信以外に持ってるものが何も無かったです、本当に。音楽の下積みをしていないので、自分達を信じることが突き動かしてましたね(笑)。

――2003年5月にデビューしてから、決して順風満帆な7年半ではなかったと思いますが、デビュー前に抱いていた想像の世界と現実とのギャップを感じて、改めて考え直したことはありますか?

YUKA:もちろん、ありますね。挫折の度に(笑)。

YUI:プロとしてこうやっていかなければいけないというタイミングは、何度もありましたね。

YUKA:最初は、オーディションに受かってからデビューするまでの間に「曲を書いてみないか」と言われて、初めて曲を書き出して。二人とも曲を作ったことが無かったし、いきなり「何を歌っていきたいの?」みたいに突きつけられた時に、考えなきゃいけないことだったから。本当にカラオケで歌った曲でそのままオーディションを受けたようなものだから、「えっ、何をやりたいんだろう?」という所から始まって。その時に教えて頂いたことがたくさんあって、「こういう風になりたい」とか「ああいう感じの」とか言ったら、「だったらそのアーティストがやればいい」と言われて。「そりゃそうだ、同じ人は二人もいらないわ」って衝撃を受けて。じゃあ、RYTHEMにしかないメッセージだったり音楽を伝えないと「いいね」と思ってもらえないから、それが何なのか色々話し合いましたね。

――以前に、唯一の共通点がRYTHEMというくらい、お二人の個性は違うという話をされていましたが、違うからこそ自分には無い、お互いに相手を尊敬したり、好きな部分はありますか?

YUI:今までやってきても、音楽に対する向き合い方とかも全然違う方向だったので、すごく刺激的でしたね。YUKAは割と客観視するのがすごく上手だったので、RYTHEMが今どういう風に見られるべきかとか、自分がやりたいものも含めて、パッと提示できる部分ですね。

YUKA:羨ましいなと思った所でもあるんですけど、すごく嘘がつけない所ですね。表現物全てにおいて、正直に全てが音楽に現れちゃう所というか。私は色んなことを余計に考えちゃうから(笑)。そういう所は汚れずというか、デビューから変わらずにもっているのはすごく素敵な所ですね。

YUI:私からしたら「もうちょっと上手に出来たらいいのにな」と思うことは、本当にたくさんありますね!(笑)。

――二人がそれぞれ作る歌詞やメロディに対して、お互いに個性を感じることはありますか?

YUKA:「他に無いな」と思えることがたくさんありましたね。だからこそRYTHEMらしさが出せたんだと思うし。「同じアーティストは二ついらない」というのをしっかりとやってくれてるというか。歌詞も、曲も、アレンジにおいても、面白いと思える所って、そういう所なんだろうなって、いつもデモを聴く段階で思ってました。

YUI:共感を呼ぶ所ですかね。ものすごくいい意味で「普通の感覚」を持てる人なので。例えば恋愛の歌だったり、今の自分の心情という所で、日常でふと感じた想いとかを形に出来る所ですね。