不動産投資アドバイザーの木村洸士氏が、ナフサショックと不動産市場の関係をテーマにした動画を公開した。中東情勢の緊迫化を背景に、原油調達が困難になるなか、住宅建築に欠かせない化学原料「ナフサ」の供給不足が深刻化している。
 
ナフサとは、原油から精製されるガソリンや軽油と同様の留分であり、そこからさらに化学製品へと加工される工業原料だ。住宅の現場では、ユニットバスや配管用の塩ビ管、断熱材、接着剤、防水シート、塗料に至るまで幅広く使われており、供給が止まれば建築そのものが立ち行かなくなる。すでに大手素材メーカーが受注停止に踏み切り、他社でも納期の遅延が広がっているという。
 
資材が手に入りにくくなれば当然、価格は高騰する。木村氏は、資材費が建築費の大半を占める状況で資材が大幅に値上がりすれば、想定していた利回りが一気に合わなくなる可能性があると指摘する。2026年6月以降はさらなる価格上昇が見込まれており、新築アパートを土地取得から自分で手がけるスタイルは、現時点では特にリスクが高い状態だという。
 
では、どの分野なら動きやすいのか。木村氏は物件タイプを丁寧に整理しながら、修繕が少なくて済む物件ほどナフサの影響を受けにくいと説く。すでに入居者が付いているオーナーチェンジ物件や、竣工間近の建売物件はその典型だ。一方、浴室の全面交換など大掛かりなリフォームが必要なボロ再生は、工事費の高騰が直撃する分野として注意が必要になる。
 
さらに区分マンションについては、明確にリスクを示している。都心のワンルームは元来の利回りが低く、建築費の上昇でその余裕はさらに縮まる。節税対策として紹介されるケースも多いが、赤字の資産を保有し続けることの危うさが語られる場面は、考えさせられる内容だ。
 
木村氏が繰り返し強調するのは、一つの手法だけに特化することの脆さだ。コロナ禍でも投資を止めなかった人が後に大きな成果を出した例を引きながら、複数の分野を使い分けられる投資家こそが局面を乗り越えていけると語る。動画では直近の成果事例として、新築アパートで利回り約7%、中古アパートでは最高55.7%、戸建ては10万円で取得した事例なども紹介されており、ナフサショックの只中でも結果を出している投資家が存在することが示されている。

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