《ドイツの女の子のために航空券を送って》エプスタイン文書に「11年前に消えたモデル志望女性」の名前が浮上…父親が証言した「娘が怯えていた」失踪直前の電話
およそ11年前から行方不明となっているドイツ人女性の名前が、ジェフリー・エプスタイン元被告(66)の関連文書の中から見つかり、欧州で波紋が広がっている。
【写真を見る】女性の胸の写真、中年男性の仮面などが飾られたエプスタイン邸の内部、若い女性と密着してじゃれ合うエプスタイン被告の資料写真
ドイツの公共放送局「ZDF」と週刊誌「デア・シュピーゲル」は、数百万ページに及ぶエプスタインファイルを共同で調査。その過程で、モデルスカウト業のダニエル・シアドが、2015年に失踪したドイツ人女性ミシェル(失踪当時22)に関するメールを元被告に送っていたことが明らかになった。
アルジェリア系フランス人のシアドの名前は、米司法省が公開したエプスタイン・ファイルの中で1800件以上ヒットする。若い女性や少女の写真、国籍、年齢、体型に関する情報をエプスタインに送っていた。
ドイツの新聞「ターゲスシュピーゲル」によると、シアドが〈スウェーデン人女性2人、スロバキア人女性1人、フランス人女性2人、ロシア人女性1人〉と国籍に触れ、〈フランス人は15歳。両親は娘がモデルになれるとよろこんでいる〉と書いたメールや、〈26歳だが18歳に見える〉といったメッセージも残されていた。
海外ジャーナリストが続ける。
「シアドはモデルスカウト業界で知られた存在で、『エリート』など有名モデル事務所にも顔が利きました。一方で、現在はフランスで人身売買と強姦の疑いに関する捜査が進んでいます。ZDFによれば、すでに5人の女性が告訴していて、シアド本人は疑惑を否定。エプスタインによる虐待に関しては、『知らなかった』と主張しているとのこと。ZDFとシュピーゲルは『本人と弁護士に取材を試みたが回答は得られなかった』と伝えています」
シアドは2014年のメールの中で、当時のミシェルについて〈私がとてもよく知っている女の子で、素晴らしい人物だ〉〈君は彼女を気に入るだろう〉と書いていた。さらにミシェルに関して、〈ドイツの女の子のために航空券を送ってくれないか〉と、渡航手配を求める記述もあったという。
失踪直前、シアドからの電話
10代からモデルになることを夢見ていたミシェルは、2015年9月、スーツケースを引いて母親のアパートを出たまま消息を絶った。家族は同年10月に捜索願を提出したが、警察は事件に巻き込まれたことを示す手がかりがないとして、本格捜査には踏み切らなかったという。
母親によると、ミシェルはドバイのダンスバーで働いていた時期があり、そこでシアドと知り合ったという。シアドは写真撮影やモデルの仕事を紹介するようになり、2012年頃から連絡を取り合うようになったという。
「父親はミシェルが失踪する前、シアドについて『エスコートサービスを運営している』と話していたと証言。失踪直前には、シアドからミシェルへ電話があったといい、『電話越しにシアドが娘を叱りつけているのが聞こえた。その後、娘は怯えているようだった』と話しています。
エスコートサービスについても、『女の子たちが何のためにエスコートさせられていたのか。おそらく性的なものと関係していたのだろうが、娘は詳しく話したがらなかった』と振り返っています」(同前)
捜査をめぐっては、ドイツ警察の対応の鈍さも指摘されている。しかし今回の報道を受け、当局は犯罪の可能性に関する捜査手続きを開始する方向での検討が進んでいる。
「エプスタイン元被告の知人で、フランスでモデル事務所を創設したジャン=リュック・ブルネルは、未成年者の強姦・人身売買の罪に問われ、2022年に拘置所で死亡。元被告から資金援助を受けて2005年にモデル事務所を新たに立ち上げていました。
そのブルネルはシアドとも密接な関係があり、被害者側の弁護士は、シアドについて『エプスタインのために少女や女性をスカウト・勧誘する者』と位置づけています」(同前)
11年たった今も、ミシェルの行方はわかっていない。母親は最悪の事態を恐れている。「娘はもう生きていないと思う。何かをされたのだ」と、取材に語った。
