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 NHKの稲葉延雄会長が16日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い15日付本紙特報版で報じた通り、旧ジャニーズ事務所のマネジメント業務などを引き継いだ「STARTO ENTERTAINMENT」の所属タレントの新規起用を再開することを発表した。番組への出演依頼を16日から開始した。

 会見冒頭、稲葉会長は「本日をもって制作現場の判断で契約再開を可能とする」と明言。「被害者への補償と再発防止の取り組みに加え、経営分離も着実に進んでいることが確認できた」と理由を説明した。STARTO社にはメールで新規起用を再開する旨を通知したという。

 創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、昨年9月から新規契約を停止。再開の条件としてきた「被害者への補償」に関しては、補償業務に専念する「SMILE―UP.(旧ジャニーズ事務所)」が15日、補償内容を通知した530人のうち約96%と合意したと発表。SMILE社の藤島ジュリー景子代表取締役も関連会社4社の会長職を退任し、STARTO社との経営分離も進んだことも評価された。

 NHKはこれで、大みそかの紅白歌合戦の出演オファーも可能になった。昨年は44年ぶりに旧ジャニーズ勢が不在となったが、山名啓雄メディア総局長は「制作現場が俎上(そじょう)に上げれば(オファーの)可能性もある」と話した。

 本紙の取材では、紅白の制作側はすでに2組のグループに出演を打診している。同局関係者は「交渉の過程でもう一組増やす可能性もあると聞いています」と明かした。紅白の“顔”だった旧ジャニーズ勢が再び年末のステージに立つのか注目が集まる。