東京都知事の給料はどのくらい?県知事の給料は地方によってどれくらい違うの?

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都道府県の行政のトップである知事の給与は、それぞれの都道府県で決定しており、給料には大きな開きがあるようです。「自分の住んでいる地域の知事はいくらくらいもらっているのか」や「もっとも高額・低額な給料はどの都道府県の知事なのか」などが気になる方もいるでしょう。 そこで今回は、都道府県知事の給料ランキングのトップ5とワースト5を発表します。さらに、過去のデータと比較した給料の増減、給料が下がった理由などをご紹介します。

都道府県知事の給料トップ5・ワースト5

総務省の発表している各都道府県知事のひと月当たりの給料の平均は、およそ120万円です。さらに、都道府県知事の給料のトップ5・ワースト5が表1になります。
表1

トップ5 都道府県 平均給料月額 1 神奈川県 145万円 2 埼玉県 142万円 3 千葉県 139万円 4 広島県 138万9000円 5 福岡県 135万円 ワースト5 都道府県 平均給料月額 1 東京都 72万8000円 2 石川県 91万円 3 兵庫県 93万8000円 4 北海道 96万6000円 5 秋田県 96万8000円

※総務省「給与・定員等の調査結果等」を基に筆者作成
なお「平均給料月額」とは、4月1日現在の基本給を指します。そのため、さまざまな手当は含まれていません。
もっとも給料が多いのは神奈川県知事の145万円、もっとも少ないのは東京都知事の72万8000円で、神奈川県知事の半分ほどの額となっています。トップ3が東京周辺であることから、関東地方の給料の高さがうかがえます。
 

都知事の給料がワースト1な理由

もともと都知事の給料は、72万8000円の倍額でした。
減額のきっかけは、現在の小池百合子都知事が都知事選の際に「知事の給料半額」を公約として掲げたことにあります。公約を実践した結果、令和6年7月30日まで知事の給料を半額とする特例措置が条例により定められました。
2024年の都知事選でも減額を継続する意向を示し、都知事に再任したことから、しばらくは50%カットが継続されることが予想されます。
 

都道府県知事の給与は増えているのか?

都道府県知事の給料は、近年どのように推移しているのでしょうか?令和5年と平成30年の総務省発表の各都道府県知事のひと月当たりの給料を表2で比較してみます。
表2

トップ5 令和5年 平成30年 神奈川県 145万円 145万円 埼玉県 142万円 142万円 千葉県 139万円 139万円 広島県 138万9000円 138万9000円 福岡県 135万円 135万円 ワースト5 令和5年 平成30年 東京都 72万8000円 72万8000円 石川県 91万円 130万円 兵庫県 93万8000円 127万3000円 北海道 96万6000円 103万5000円 秋田県 96万8000円 96万8000円

※総務省「給与・定員等の調査結果等」を基に筆者作成
10の都道府県の中では、この5年間で増額している都道府県はなく、減額しているもしくは同額となっています。減額しているのはいずれもワースト5に入る道県となっており、その理由としては地域の財政状況や新型コロナウイルスなどの影響で厳しい経営状態の事業者や県民を鑑みた結果などが挙げられます。
 

東京都知事の給料は47都道府県の中で一番低く、知事の給料は地方によって差がある

知事の給料は、各都道府県ごとに決定します。給料には大きな差があり、東京都知事は72万8000円と47都道府県の中でもっとも低い額です。中には財政状況などを考慮し、自ら減額を申し出る知事もおり、給料に対する対応は、各都道府県知事によって異なります。
減額する知事に対し、パフォーマンスの一貫だと感じる有権者もいるかもしれません。とはいえ、それぞれの都道府県を背負う重責を考慮すると、妥当だと考える人もいるでしょう。いずれにしても、給料だけでなく、各知事の今後の手腕にも注目です。
 

出典

総務省 給与・定員等の調査結果等<給与等の比較> 7)知事(市区町村長)・副知事(副市区町村長)の平均給料月額都道府県
総務省 平成30年 地方公共団体別給与等の比較<給与等の比較> 7)知事(市区町村長)・副知事(副市区町村長)の平均給料月額都道府県
総務省 令和5年地方公務員給与の実態公表様式の用語解説(50音順)
東京都 給与等 東京都知事の給料等の特例に関する条例(一部改正)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー