旅行でお土産を買うなら、地元の人に親しまれている「スーパーマーケット」がおすすめ。価格は安いし、コンビニよりも品数は多い。長年、国内外のスーパーでお土産を調達してきた筆者が、今回は【鹿児島編】を紹介する。

鹿児島は、かつて薩摩藩があった場所である。しかも、奄美群島という島もたくさんあり、その島ごとに食文化があって、鹿児島市内で手に入ることも。

まず、鹿児島と言えば「知覧茶」は外せない。お茶の日本三大産地、その1つが鹿児島県なのだ。

知覧茶は「深蒸し茶」と呼ばれる長蒸し製法のお茶。一般的な煎茶の蒸し時間、その倍近い時間を費やす。スーパーにも知覧茶が多くあり、値段もさまざま。ニーズに応じて選びたい。高級茶はなかなかの値段がするが、期待は裏切らない。

全国で見られる味噌は、米みそが多い。一方、鹿児島では「麦みそ」が主流だ。

その理由は、米が高価で、麦が安価だったため。鹿児島の温暖な気候に合わせ、麹の量を増やし、熟成期間を短くし、甘みが強い。鹿児島の麦みそは全国でも多少は売られているが、現地で手に入れるのが安く、種類も豊富。

鹿児島のご当地ラーメン、その名も「鹿児島ラーメン」がある。白く濁っておらず、鶏ガラや野菜などのうまみが加わり、あっさり系のラーメンで知られる。

麺は、太麺もしくは細麺。九州の他エリアのラーメンがこってり濃厚な味が多い中、胃にもたれにくいのも特徴と言える。乾麺タイプが常温でかさばらず、持ち帰りやすい。

「鶏飯」は「けいはん」と読み、奄美群島の郷土料理である。一方「とりめし」と読むと、炊き込みご飯や丼をイメージするが、けいはんは茶漬けのような食べ方をする。

蒸し鶏、錦糸卵、甘辛煮しいたけなどを具材に、鶏ガラのスープをかけて食べる。フリーズドライもあるので、ぜひ一度その味を試してみてほしい。

「黒糖」といえば、沖縄県を思い浮かべるかもしれないが、鹿児島県である奄美群島でも特産品で知られる。江戸時代、薩摩藩に米の代わりに年貢として黒糖を代納してきた歴史もある。当時から甘味料だった。

まるでカラメルのような深いコクと風味が特徴。小腹が空いた時、お茶請け、そのまま食べる、もちろん料理の味付けにも使える。ビタミンやミネラルも豊富。沖縄まで行かずとも鹿児島で手に入ることもあるので、ぜひチェックを。

さつまいもと言えば、鹿児島が全国的に一大産地である。特に最近、従来のさつまいもよりおいしい新品種「紅はるか」が知られるようになった。

そのまま売られているさつまいもは、ひと手間かけないと食べられない。しかし、レンジでチンしてすぐ食べられるさつまいもが売られているのも、鹿児島ならでは。常温保存できるので、常備食としても便利。

「さつまあげ」も、その名の通り、鹿児島の伝統的なグルメの1つ。地元では「つけあげ」とも呼ばれる。いわゆる揚げかまぼこ、てんぷらである。

魚のすり身に、地酒などを加え、菜種油で上げて作られるのが一般的。冷蔵商品が多いので持ち帰りにくいが、冬場などに保冷バッグに入れるか、ホテルでの夜食におすすめだ。

焼酎で知られる鹿児島は、お酒どころなだけあり、「黒酢」も実は有名。黒酢は他の酢と異なる原料と製造方法で、一般的な米酢は精米後の米を使い、黒酢は精米前の玄米が使われているのが特徴だ。

健康維持のため、黒酢を毎日飲む人も多い。そのままだと飲みづらい場合、薄めて飲んだり、サラダなどにかけたりして飲むこともできる。持ち帰る場合、瓶の液体物は重いのがやや難で、できれば梱包材もあればベスト。

鹿児島名物「黒豚」は、とんかつやしゃぶしゃぶなど、現地で食べるととてもおいしい。ただ、持ち帰るのはかなりハードルが高い。

そこでおすすめなのが「黒豚の粗挽きウインナー」だ。黒豚のジューシーな旨味が凝縮され、パリッとした食感も楽しめる。保冷バッグに入れて持ち帰りたい。

【鹿児島にある主なご当地スーパー】

■タイヨー https://www.taiyonet.com/
■城山ストアー https://shiroyamastore.com/ 
■山形屋ストア https://www.yamakataya-store.jp/

(Written by トラコ)