Microsoftで「Surface」や「Windows 365」などを担当してきた製品責任者のパノス・パネイ氏が、19年にわたり勤めてきたMicrosoftを退職したことを自らのXアカウントで明らかにしました。



Windows and Surface chief Panos Panay is leaving Microsoft - The Verge

https://www.theverge.com/2023/9/18/23878609/microsoft-windows-panos-panay-leaving



Microsoft product chief Panos Panay is leaving the company

https://www.cnbc.com/2023/09/18/microsoft-product-chief-panos-panay-is-leaving-the-company.html

パネイ氏はXへの投稿で「Microsoftで過ごした時間と、一緒に製品を作ることができた素晴らしい人々に永遠に感謝します」と述べました。

Microsoftのエクスペリエンスおよびデバイス担当バイスプレジデントであるラジェス・ジャー氏は従業員向けに以下のような内容のメールを送ったとのこと。

「20年近くMicrosoftに勤めてきたパノス・パネイが、会社を離れる決意をしました。パノスは我々の製品や文化だけでなく、幅広いデバイスのエコシステムに信じれないほどの影響を与えてきました。パノスのリーダーシップのもと、チームはSurfaceのブランドと愛される製品を生み出してきました。最近ではWindowsのリーダーとして、Windows 11のすばらしいサービスと体験を、OEMパートナーのものも含む革新的なデバイスを使う数億人の人々に提供してきました。パノスの退職はとても残念なことですが、私は彼の長年の貢献にとても感謝しています。ともに、彼の今後の活躍を祈りましょう。」

パネイ氏は今後のキャリアについては「ページをめくって次の章を書くことにしました」と表現するにとどめ、具体的なことには言及していませんが、経済紙・BloombergはAmazonがパネイ氏を雇用して、音声認識アシスタント・Alexaとスマートスピーカー・Echoを担当する部門の責任者に据える見込みだと報じています。

Amazon to Hire Departing Microsoft Product Chief Panos Panay - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-09-18/amazon-is-poised-to-hire-departing-microsoft-product-chief



Eコマース大手であるAmazonは、電子書籍リーダーのKindleなどのハードウェアのメーカーとしても知られ、新製品を毎年のように送り出しており、MicrosoftでSurfaceなどを手がけてきたパネイ氏を招き入れても不思議はないところ。

AmazonとMicrosoftのあいだの人材移動としては、Amazonでクラウド部門を統括していたチャーリー・ベル氏がMicrosoftのサイバーセキュリティ責任者になった事例があります。Amazonはベル氏が競合に転職できない契約を結んでいましたが、両社はこの人材移動に合意しています。その後、ベル氏はMicrosoft Security Copilotなどに携わっています。

MicrosoftがGPT-4を活用して「セキュリティの新時代」を目指す「Microsoft Security Copilot」を発表 - GIGAZINE



Bloombergによれば、Microsoftにはここ数年、従業員の競合への転職を阻止する動きはないとのこと。また、Surfaceの事業は縮小傾向にあり、複合現実ゴーグル・HoloLensも苦戦していることが指摘されています。