現役屈指の小倉巧者アリーヴォ(ユーザー提供:たつやさん)

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 今週から夏の小倉競馬が開幕。日曜にはさっそく小倉記念(3歳上・GIII・芝2000m)が行われ、連覇を狙うマリアエレーナ(牝5、栗東・吉田直弘厩舎)、七夕賞で2着に好走したククナ(牝5、美浦・栗田徹厩舎)らが覇を競う。

 本稿では小倉競馬の開催にあたり、当地で最も多くの勝利を挙げた馬を調査し、ランキング形式で紹介。最強の“小倉巧者”は果たしてどの馬?

※データは86年以降。芝・ダート・障害全て含む。

■第5位 3勝
ヒシアケボノなど多数

 3勝を挙げた馬は200頭以上いるが、ヒシアケボノ、メイショウボーラーなどのGI馬や、個性派ナイスネイチャの名前もある。また、80年代後半に活躍したタマモハッピーは当地で【3-4-2-3】の成績を残し、母として02年小倉大賞典覇者タマモヒビキを送り出した。

■第4位 4勝
スギノエンデバーなど約30頭

 約30頭ほどいる4勝馬。中でもスギノエンデバーとノボリハウツーに触れたい。前者は小倉でデビュー勝ちし、続く小倉2歳Sでも3着に好走。のちに北九州記念を制すなど、重賞でも結果を残した。ノボリハウツーは平地、障害の双方で活躍したが、当地で馬券に絡んだ回数は12回でオーゴンフレンドと並びトップタイ。勝ち星は4つだが、当地を走った際には勝負強さを見せていた。

■第3位 5勝
アリーヴォなど8頭

 22年に小倉大賞典を制したアリーヴォ、12年に小倉記念を制したエクスペディション、11年小倉記念の覇者イタリアンレッドらがランクインした。中でもアリーヴォは、全5勝を当地で挙げている現役屈指の小倉巧者。現在は休養中で、復帰が待ち遠しい。

■第2位 6勝
ハクサンツバメ、アサクサゲンキ

 ハクサンツバメはJRAのアラブ競走末期にあたる80年代後半から90年代前半に活躍した馬で、91年には小倉のアラブOPを3連勝した。アサクサゲンキは現役の障害馬で、平地でも小倉2歳Sを勝利。転向後は小倉SJを連覇するなど、小倉の障害戦では5戦して4勝2着1回と驚異的な相性を誇る。

■第1位 8勝
メイショウカイドウ

 栄えある1位に輝いたのは05年に小倉大賞典、北九州記念、小倉記念を制し、史上唯一の同一年“小倉三冠”を達成したメイショウカイドウ。全11勝のうち8勝(うち重賞4勝)を当地で挙げるなど【8-1-2-5】と圧倒的な成績を残す。

 JRA60周年を記念して14年に行われたメモリアルホースファン投票では最多得票を集め、同年の小倉記念当日に「玄界灘の風雲児 メイショウカイドウカップ」を実施。引退後は小倉競馬場で誘導馬となり、18年には当地限定のアイドルホースぬいぐるみが発売されるなど、“小倉を愛し、小倉に愛された”名馬だった。

 いかがだっただろうか。1位をご存じの方は多かったと思うが、2位以下には意外な名もあったはず。本稿では挙げていない馬の中にも“小倉巧者”は多数いるので、探してみてはいかがだろうか。