小栗旬さん(2019年6月、時事)、北村匠海さん(2020年11月、同)

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 幕を開けた2022年。昨年は、大河ドラマ「青天を衝け」(NHK総合)の徳川慶喜役が話題を呼んだ草なぎ剛さん、朝ドラ「おかえりモネ」(同)、「婚姻届に判を捺しただけですが」(TBS系)でヒロインの相手役を務めた坂口健太郎さんら、多くの俳優が作品のヒットとともに注目を集めました。

 そんな目覚ましい活躍を期待したい2022年注目の俳優を、作家・芸能評論家の宝泉薫さんが5人選出しました。

三谷幸喜とのタッグに注目、小栗旬

■小栗旬さん

 1998年放送の「GTO」(関西テレビ・フジテレビ系)で連ドラ初出演を飾り、2005年放送の「花より男子」(TBS系)で演じたF4のメンバー・花沢類役が注目を集めブレーク。2020年公開の映画「罪の声」で「第44回日本アカデミー賞優秀主演男優賞」を受賞。近年の主な出演作は「日本沈没−希望のひと−」(同)、「鎌倉殿の13人」(NHK総合)など。

「『日本沈没』をヒットに導き、役者として2度目のピークを迎えている印象です」(宝泉さん)

「『花より男子』で最初のピークを迎えて以降、数多くの作品に出演し、近年の活躍ぶりからも、日本を代表するような俳優になりつつある立場の小栗さん。その道を通る上で、日曜劇場と大河は外せない枠ですし、三谷幸喜さんが脚本を務める『鎌倉殿の13人』で、北条義時をどのように色付けし、演じていくのか注目です」

■細田佳央太さん

 2019年公開の「町田くんの世界」で1000人以上の中からオーディションで抜てきされ、映画初主演。昨年放送のドラマ「ドラゴン桜」(TBS系)では、徹底した役作りで演じた原健太役が話題に。近年の主な出演作は「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」(日本テレビ系)、「もしも、イケメンだけの高校があったら」(テレビ朝日系)など。

「ルックスを武器にした正攻法ではなく、難役をこなしたことで注目を集めた若手俳優です」

「いわゆる“イケメン俳優”の枠で世に出てきてもおかしくない細田さんですが、『ドラゴン桜』や『恋です!』で見せたような、少々、癖のある役を演じてブレークした印象。1月スタートの主演ドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』では、イケメンを目指す役ということで、本来のイケメン性をどう表現するのか、今作が本人にとって一つの転機となるかもしれません」

■菊池風磨さん

 2011年、アイドルグループ・Sexy ZoneのメンバーとしてCDデビュー。2017年放送の「吾輩の部屋である」(日本テレビ系)で連ドラ初主演を飾る一方、「ニノさん」(同)や「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」(フジテレビ系)などバラエティー番組にも数多く出演。近年の主な出演作は「イタイケに恋して」(読売テレビ・日本テレビ系)、「ファイトソング」(TBS系)など。

「マルチな活躍が期待できる次世代の候補として、ジャニーズの中では1番手に挙げられるのではないでしょうか」

「バラエティーの印象が強い菊池さんですが、『ファイトソング』は清原果耶さんが民放ドラマ初主演を飾るということもあり、注目度も高い作品なので、役者としての姿を見せるには絶好のタイミング。ヒロインの幼なじみという役どころも、いいポジションなので、ここで結果を出すことが、いずれはグループの躍進にもつながっていくはずです」

“二刀流”で存在感、北村匠海

■松下洸平さん

 2008年リリースのシングル「STAND UP!」でCDデビュー。翌年から俳優活動も開始し、2019年度後期放送の朝ドラ「スカーレット」(NHK総合)で演じた十代田八郎役が注目を集めブレーク。近年の主な出演作は「#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜」(日本テレビ系)、「最愛」(TBS系)など。

「ブレークまで時間はかかったものの、毎年のようにハマり役があり、作中で存在感を放っています」

「これまでの作品を振り返ると、ヒロインの相手役や準主役のようなポジションがハマり、いい味が出せている印象です。戸田恵梨香さん、波瑠さん、吉高由里子さんらとこれまでタッグを組んできましたが、次はどの女優と組んで、輝く姿を見せてくれるのか、今から楽しみですし、今年も何かやってくれるんだろうなと期待しています」

■北村匠海さん

 9歳から芸能活動を開始し、2011年、ダンスロックバンド・DISH//を結成。2017年公開の映画「君の膵臓をたべたい」で「第41回日本アカデミー賞新人俳優賞」を受賞し、以降、音楽活動と並行ながら数多く作品に出演。近年の主な出演作は「ナイト・ドクター」(フジテレビ系)、映画「東京リベンジャーズ」「とんび」など。

「俳優業と音楽活動の“二刀流”で、今後も活躍し続けてほしいと願うタレントの一人です」

「バンドとしても代表作がある北村さんですが、今年公開される映画『とんび』は、阿部寛さんとの親子役ということもあり、大きな話題になるはずです。俳優としてステップアップできる作品になるでしょうし、加えて、ドラマでも1本結果を出せるとベスト。芝居も歌も、もっとはじけた姿を見てみたいと思うのです」