ハリー・ポッターの世界に出てきそう──そんな声とともにツイッターで話題になっている本屋さんがある。

「ハリー・ポッター」シリーズといえば、言わずと知れた杖と魔法のファンタジー作品だ。空飛ぶホウキや火を吐くドラゴンなど、作中では様々な魔法の道具や生き物が登場し、幻想的な世界観を盛り上げている。

そんなファンタジーな世界に出てきそうな本屋さんが、現実に存在するわけがない? ......いやいや、それがそうとも限らないようだ。

写真に映っているのは、ざっと見積もっても5メートル以上の高さはあろうかという巨大な本棚。

ほとんど壁一面に所せましと並べられた数えきれないほどの本はまさに圧巻の一言。上の方にある本など、一体どうやって取ればいいのか気になるところだ。

これはたしかに、幻想的な光景と言っていいだろう。今にも本棚から何冊もの本がフワフワと浮き上がり、あるいは階段の上から三角帽子と黒いローブを身にまとった老婆が下りてきそうな雰囲気だ。

こちらの本棚の写真に対し、ツイッター上では、

「ハリーポッターの世界みたいですね!!わくわくしました」
「本の世界イイですね」
「本好きには聖地だな」

といった声が寄せられている。

高さはなんと7メートル

話題になっているのは、ツイッターユーザーのShota(@shnimohus)さんが2021年3月8日に投稿した写真。Jタウンネット記者は11日、投稿主のShotaさんに詳しい話を聞いた。

こちらの本棚は4日の13時ごろ、大阪府枚方市にある商業施設「枚方T-SITE」内にある蔦屋書店で撮影したもの。以前からずっとこの場所の写真を撮ってみたいと思っていたそうで、

「コロナの事情もありなかなか行けなかったのですが、たまたま付近に出かける用事がありまして、これはチャンスだと思って人が少ない時を見計らって撮影に行きました。
撮影時はこの場所には私以外誰もいなくて、窓の外から太陽の光が差し込み、静かで本を読むには持ってこいの状況でした」

と撮影当時を振り返った。Shotaさんいわく、本棚にあった本は「はっきりとは分からないのですが数百冊はゆうに超えていたと思います」とのことだ。

「とても素敵な雰囲気の場所でした。本が好きな方にはたまらない場所だと思います。今回撮影したこの場所は夜に来ても昼間とはまた違って綺麗な場所だとお聞きしたので、次は夜にも訪れてみたいなと思います」(Shotaさん)

また、記者は4月2日、枚方T-SITEにも取材した。取材に応じた担当者は話題の本棚について、

「2016年5月、蔦屋書店を中核とする生活提案型商業施設『枚方T-SITE』のオープンにあたって、4階にイベントスペースが誕生しました。
蔦屋書店のもつBOOK&CAFEの考え、また居心地のよさや、本のある暮らしをイベントスペースにて表現した結果、現在の7メートルの本棚のある、開放的な空間ができました」

と説明。こちらの本棚のあるスペースは、通常時はイベントが開催されるほか、本や館内で購入したコーヒーを楽しめるラウンジとして開放されているとのことだ。

現在は新型コロナウィルス感染防止のためにソファ等は撤去され、イベントスペースとして活用されており、またイベントが行われない時はフォトスポットとして来店客から楽しまれているという。たしかにこれほど見事な本棚であれば、さぞSNS映えする写真が撮れることだろう。

ツイッターでの反響について、枚方T-SITEの担当者は、

「多くの方に『本のある暮らし(本に囲まれた暮らし)』や、『(本のもつ)居心地のよさ』を感じていただき、このようにお写真に撮って頂けていることをとても嬉しく思います」

とコメントしている。