『そこにいた男』ビジュアル
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 衝撃作『岬の兄妹』で高い評価を受けた片山慎三監督の新作短編映画『そこにいた男』が、11月13日より全国順次公開されることが決定した。一人の俳優を巡る女たちの狂った純愛を描く物語で、主演女優・清瀬やえこの出身地である長野県・長野相生座・ロキシーで10月31日より先行上映される。

 本作は、ポン・ジュノ監督の元で助監督を務め、自閉症の妹に売春をあっせんする兄の葛藤を描いた長編デビュー作『岬の兄妹』(2019)が低予算の自主映画としては異例のロングランを記録した片山監督の新作。予告編は、警官が駆けつける中、深夜のマンション内のエレベーターホールで、うつろな目をした女が煙草を吸いながら携帯で「ちゃんと聞いてる? もう動かないよ。あんたのせいだからね」と会話する場面からスタート。隣には、意識朦朧とした血まみれの男が横たわっている。

 物語は、女・紗希と男・翔が出会った2年前にさかのぼる。映画制作のスタッフで下働きをしていた紗希は、撮影現場で俳優の翔に出会い、男女の関係に。借金を重ね、番組の制作費を盗んで翔に身も心も捧げる紗希だが、翔にはもう一人の女の影があった。

 主演は映画『貞子vs伽椰子』、朝ドラ「エール」(※ゲスト出演)などの清瀬やえこ。共演に安井秀和、中村映里子のほか、『岬の兄妹』の主演俳優・松浦祐也も名を連ねる。脚本を、門脇麦の主演映画『あのこは貴族』の公開を控える岨手由貴子が担当。(編集部・石井百合子)

映画『そこにいた男』は、10月31日より長野相生座・ロキシーで先行上映、11月13日よりアップリンク渋谷・アップリンク京都で本公開