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東京医科大の不正入試問題で、東京医大は11月7日、2018年度と2017年度の医学部入試で本来は合格ラインに達していた受験生101人を追加合格の対象者とし、希望者は来年4月の入学を認める方針を決めたことを明らかにした。林由起子学長はこの日の会見で、「当時の受験生の皆さま、関係者の皆さまに改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

●追加合格、女子は67人

101人のうち女子は67人。今後、この101人に対して、意向確認をしていく。連絡を受けた元受験生は、2018年11月30日までに入学意思の有無を東京医大に伝える必要がある。その後、12月上旬に追加合格を正式に決め、入学手続きは来年2月に行う予定だ。

ただ、入学意思を伝えても、結果的に追加合格とならない場合もあるという。それぞれの学年の在校生の数を含め、改めて当時の入試成績を上から順に並べたうえで、募集人員を満たすまで受け入れることにしたためだ。医学科では、ひとつの学年の定員は120人で、実際の在学者数は110人〜130人前後となっている。

追加合格の対象者のうち、どの程度の人数が実際に入学意思を表明するかは現時点で不明だが、2019年度入試(一般及びセンター試験利用)では、追加で入学が決まった人数を差し引いた人数を募集人員とする予定。東京医大は「募集人員が確定次第、ホームページ等でお知らせいたします」としている。

●第三者委、不正を認定

東京医大では、得点操作で女子と多浪の受験生を不利に扱い、一方で特定の受験生には加点するなどの不正を続けていたことが判明している。第三者委員会がまとめた報告書(10月22日付)によると、2017年度と2018年度の入試で男女計69人が合格ラインに到達していたのに不合格となり、このうち55人が女子だった。

第三者委員会は報告書で、2018年度に本来合格するはずだった受験生の入学を認めるべきと提言しつつ、2017年度については「同じ措置を採るか否かは、東京医大の判断に委ねる」としていた。

(弁護士ドットコムニュース)